二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- なんて綺麗な眺めなんでしょうか! ( No.150 )
- 日時: 2011/03/13 12:30
- 名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)
心底嬉しそうな笑み。彼女が、素直に自分の気持ちを表情に出すなんてことは、滅多に無い。いこーる、今の状況はものすごく珍しいことになる。が、できればもっと違う時に出くわしたかった。そうなれば、俺も一緒に二人で笑い合えたかもしれないのに。
「う〜ん、我ながら完璧なセッティング」
うっとりと、何かに酔い痴れてしまったかのように呟いた小鳥遊。ちょっと待て。何がセッティングだ、俺は舞台道具か! 思いっきり罵ってやりたかったが、口が上手く動かない。どんなに喉の奥から声を絞り出しても、自分の耳に届くのは、掠れた叫び声だけだった。
そんなことを考えている間にも、目の前の小鳥遊はどんどんぼやけていく。じんじんと疼く右肩に、無意識に左手を置く。かかった時間は、六秒弱。左腕も、軋むように痛い。ふと気付くと、身体中が言葉にならない痛さに犯されていた。肩に置いた指に、生暖かい液体が絡む。気持ち悪いほどねっとりしていて、今にでもふき取りたかったが、もう何も感じなかった。この状況で身体を清潔にして、何になる? 素直な疑問符でさえ、目の前のアイツには届かない。
「ね……、これでずーっと一緒!」
にっこりと微笑む彼女を可愛いと思ってしまったのもつかの間、青白く変色した指を伝ってつうと流れてきた紅い"ソレ"を見て、そんな暢気なことを考えていられなくなった。ちょっと、ヤバイのかもしれない。俺は多分、知らず知らずのうちに死の瀬戸際に立たされていたのだ。それでも、身体中を巡る鼓動が、まだ生きてるっつう証拠っぽい。
最高の眺めだわ、とうなだれる俺に向かって囁いた小鳥遊。それは、俺を散々痛めつけ、傷つけたことによって今まで溜まっていた憎悪が晴らされたからなのか。はたまた、何一つ抵抗しない俺を"手に入れた"と勘違いしているのか——
「……大好きだよ、明王」
こうなってしまっては、どうでもいい話なのだった。
*。+
初めて書いてみた二人でした。題名は現実逃避Pの「ワールズエンド・ダンスホール」より引用させて頂きました。
つくづく自分は、流血表現苦手だなあと思います。それと、忍ちゃんの苗字が変換できないことにビックリ。ジャンルは……よくわかんない(ぇ
ネタが尽きつつあるこの頃……うーん、どうしよう? 打開策模索中です。
なぬ……参照1000突破、だと?!
おお、この中で何人が間違えてクリックしたのか気になrあ、ストップ帰らないで。
ほんっとうにありがとうございます! 記念作品が書きたいけどどうしよう? っていうかどうしたら上手く書けるだろう? だれか文才を下さーいっ!