二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- よくわからないぜorzなグラウル。意味不明な駄文になったw ( No.172 )
- 日時: 2011/04/09 22:09
- 名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: QiznQFqE)
どうすればいいのか、わからなかった。
それは、よくよく考えれば、もうずっと前から言われ続けている言葉で。色々な人間に呼ばれた。僕自身も、そう名乗った。理不尽だとは思っていたけど"世界で一番大切な人"にそう呼ばれたのだから。そう、名づけられたのだから。反抗しようとも思わない。むしろ、これが本当の僕なんだとか、何かが欠けた頭で考えた。ぼんやりしながらも、その名が僕を新しくしてくれるのだと、自己陶酔気味に感じて。あーこれでいいんだーとか、そんな短い時間で処理できるほどの愚問だったから。いや、疑問なんて抱いてなかったかも。
だ、けど。
「……グラン、何度お前を呼ばせる気だ」
苛立ちを孕んだ、大好きな声。違う、違う違う違うんだ。僕は、そんな変な名前じゃない。……あれ? 何コレ。いや、どうしたんだ自分。何をほざいているのだろうか。ウルビダが困ってるだろう? 早く返事をしてやればいいんだよ。たったそれだけだ。
「グラン?」
綺麗な瞳が、何かを疑うように歪んで。透明な声は、言葉の最後に妙な疑問符をおまけしてくれっちゃったよ。暗い電球に照らされる、海みたいに透き通った髪が風など通らぬ廊下の真ん中で、ふんわりと揺れた。そー言えば、最後に皆で生水平線を眺めたのって何歳の頃だっけ……って、関係ない関係ない。
何だかよく理解できないけど、唯一つわかるのは、自分がボロボロと壊れていく感じ。派手な音を豪快に立てて、その割には簡単に。シャボン玉が弾けるよりもあっけなく、また、呼吸を繰り返すほど容易に。あれ、僕ってこの程度だったっけ。うわー、か弱い。
「……、グラン」
この三文字に壊されていく自分。父さんに呼ばれても、多少の違和感しか感じなかったのに。今更何で、拒絶反応が出るのやら。たかだか一人の少女が、整った唇で三文字の言葉を吐き出しただけじゃないか。そう、たったそれだけ、なのに。あれ、あれ、あれ。なん、で?
……あ。そっか。
"世界で一番大切な人"と、"世界で一番愛してる人"の境界線ってココなのかもしれないね。
———ね、玲名!