二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

 夢幻泡影 ( No.180 )
日時: 2011/04/24 16:12
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: iCAwesM8)




 結局のところ俺という存在は、いてもいなくても同じようなものなのだ。最初はただ、アイツに俺は必要なんだ、求められているんだと思っていたが、最近ようやく気付いた。アイツに俺は不必要だと。アイツには他に、大切な奴がいるのだと。遅かった。気付くのが遅すぎた。だから俺は今、泣きたくて仕方が無いのだと思う。アイツが今までに、あれほど人を求めたことがあったか? 俺がアイツを欲したように、あの男を求め続けているんだ、アイツは。もう俺なんか、眼中に無いんだよ。最初からあの男は、円堂に求められていたんだ。なのに、俺は?

「———風丸! サッカー部の人数が足りないんだ。出てくれないか?」

 嗚呼、最初から数を埋める為だけに呼ばれたんじゃないか。



 ◆夢幻泡影◆

  ( 俺とアイツが天秤にかけられたなら、必ず俺が空に近くなるんだ )


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無邪気な円堂さんを想う歪んだ風丸さん。豪炎寺は円堂にあんなに熱心に呼ばれたのに、自分は所詮数合わせじゃないかーみたいな。豪炎寺に嫉妬して円堂を求めたけど答えは返ってこなくて、それでDEになったんじゃないかって考えたりしてる人間がここに一人。