二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〔イナズマ〕きらきら流れ星〔ちまちま集〕 ( No.81 )
日時: 2011/01/14 21:12
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)
参照: 参照400突破……マジで感謝です!


「まず、GKは俺と森本で良いよな!」
「ふぁひ?」
「おう!大丈夫だ!」

 まず円堂。僕の口の中にお握りがあるってことを察して欲しい。喋れないんだから。そして何故、勝手に話が進んでいるんだろうか。僕、お弁当食べさせてくださいってお願いしたよね?あれ、僕の意見はスルーなの?

「FW陣は、全部入れ替えるんじゃなくって……半々にしようぜ!」

 僕の声は届かない。どう足掻いても気付いてもらえないんだね。仕方が無い。もう、全部の提案に頷いてやるんだから!ヤケクソだっ!

「んでもって、DFも混ぜていって……こんなメンバーでどうだ?」
「ごふっ……あ、うん。良いんじゃないかな」
「じゃあ、決まりな!」

 円堂の笑顔が輝いて見える。正真正銘、サッカーが大好きなんだなぁ。三度の飯よりサッカーが好きです、みたいな人間なんだろう。ま、打ち込めるものがあったほうが、青春は輝くもんね!それに……円堂守からサッカーを奪ったら、後に何が残るんだろう?……あぁ、考えないほうがよかったかな?
 じーっと眺めていた円堂の顔。夢中になってチームについて語ってて、聞いていて飽きない。面白いヤツだなーと改めて思う。

「向こうのチームのキャプテンは、鬼道でいっか。葵は、俺のチームだからなぁ」
「りょうか……え?」
「人数の関係でこっちにした!頑張ろうぜ!」

 キャプテン同士が一緒のチームになって、批判とかはこないんだ。嗚呼、なんてフレンドリーな仲間たちなんだろう。素敵だね、仲間って。

「そー言えば葵さぁ、FWやってみるか?」
「は?いきなりどーしちゃったの?」
「そのキック力ならシュートも凄そうだと思って」
「嫌だ。絶対やらない」
「えーいいじゃんかー」

 他愛の無い会話が続く。そんな僕等を、皆は可笑しそうに眺めていたらしい。

「えっと……意気投合しちゃってる?」
「いいんじゃない?同じサッカーバカ同士、盛り上がっとけば」
「あまり円堂を熱くさせると、葵が大変なことになるぞ」

 キャプテン達を眺めていた雷門中も夜桜中も、なんだかんだで打ち解けた様子。人見知りをしているより、仲良くしたほうが断然良い。サッカーバカが騒ぐ間にも、時計の秒針は動き続けていた。