二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: POCKET MONSTERS ( No.10 )
日時: 2010/12/20 20:26
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

第3話

2002/06/14(金)09:21


「暑いな……!」

 1番道路の草むらを歩きながら、レッドは呟いた。

 夏の初めの時期に、太陽の下を歩くのは非常に辛い。

 グリーンは此処を駆け抜けたようだが、嘸暑かったことだろう。

 レッドは帽子を外して額の汗を拭った。

 陽炎の向こうに、トキワシティが見える。

 其処を目指して歩く。

 その時。

 近くの草むらが揺れる。

 レッドは思わず後ずさり、身構える。

 草むらから小鳥のようなポケモンが飛び出した。

「ポッポか」

 素早くモンスターボールを放ると、ヒエンが元気に出てきた。

「“ひっかく”」

 先手必勝と言わんばかりに“ひっかく”を繰り出す。

 ポッポはそれをもろに受け、蹌踉ける。

 其処に素早くレッドがモンスターボールを投げる。

 ポッポに当たったボールが開くと、ポッポはそのボールに吸い込まれた。

 少しボールが揺れ、やがて収まる。

「…捕まえた?」

 微動だにしないモンスターボールを手に取り、放る。

 ポッポが飛び出す。

「ポッポねぇ……鳥、鳥、鳥……飛鳥? よし、お前の名前は“ヒチョウ”。良いかな?」

 ヒチョウと名付けられたポッポは嬉しげに頷く仕草を見せた。

 レッドはその様子を見て頬笑んだ。


 相変わらず暑い。

 レッドは保冷出来る水筒を鞄から出し、中に入れていた冷たい水を一口飲んだ。

 軽く息を吐き、ヒエンとヒチョウをボールから出すと、少し底の深い皿に水を少し入れた。

 ヒチョウが喜んで水を飲む。

 ヒエンは水を少し飲んで、さっさとボールに戻して欲しげにした。

 レッドはそれに応じ、ヒエンをボールに戻す。

 ヒチョウは相変わらず水を飲んでいる。

 木陰の段差に腰掛け、少し涼みながら、レッドは微笑を浮かべた。