二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: POCKET MONSTERS ( No.14 )
日時: 2011/01/15 19:43
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第5話

2002/06/14(金)10:54


 炎天下のトキワシティに出歩く者は少ない。

 レッドは蒼を探して走り回り、街の北の道に来ていた。

 2番道路。

 陽炎の向こうに森が見える。

「…? まさか、ね……」

 額の汗を拭い、その森を見据えていた時だった。

「レーッド」

「!!?」

 後ろから急に声を掛けられ、驚いて振り向くと、蒼の顔が目の前にあり、更に驚いた。

 蒼はくすくすと笑うと、レッドのカードを差し出した。

「…気付いてたのなら早く返してくれれば良かったのに……」

「ごめんごめん。態とやったんだけど、怒った?」

「……別に」

 自分のカードを取り、蒼にカードを返すと、レッドは少し不機嫌そうにしながらも、森の方へと歩き始めた。

 が、突然青い帽子に黄色いTシャツ、短パンの少年が声を掛けた。

「其処のお前っ! 僕と勝負しろ!」

「…最近の子供って躾がなってないのねー」

「……君の言えたことじゃないと思うよ」

 レッドはヒチョウのボールを構えた。

 少年もボールを構える。

「さ、レッド。この生意気な糞餓鬼に口の利き方を教えてやりなさい」

「…まず君が口の利き方を教えてもらった方が良いと思うけど……」

 蒼の言葉に突っ込みつつもレッドはボールを放った。

 ヒチョウが元気良く飛び出す。

 相手は子鼠のようなポケモン。

「コラッタ、ね。よし、それじゃ、始めようか」

 ポケモン図鑑を鞄に入れ、レッドは少年を見据えた。

 少年は、蒼の言葉が気に障ったのだろうか、とても憤りを抑えた表情だった。