二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 刹那の欠片 【REBORN!】 オリキャラ募集! ( No.16 )
日時: 2011/04/27 23:00
名前: 葵 (ID: 7jw4zwan)

 3話 属性能力来る!


———————————


何とか校内の案内も終わり、ツナは安堵の息を漏らした。
今は夕方。
授業は全て終了し、もう下校し始めている生徒の方が多い。
途中で男子に睨まれたり、雲雀に遭遇したり、夜が迷子になりかけるなどの事件があったものの、無事済んだ。
因みに夜は、極度の方向音痴である。
いざとなった時は野生の勘で辿り着くらしいのだが、ツナは何となく気が気じゃなかった。


「ハァ………まさか校内で迷子になりかけるとは———…。落ちぶれたな、私…」

「探す俺の方がビックリしましたよ…。いきなり後ろ振り向いたらいないんですから…」


ツナはハァッと溜め息を漏らし、夜を見た。
どうやら少し反省している様で、少しだけ罰が悪そうにしていた。
サッパリ謝れば良いものを、大人になると謝りづらくなるのだ。
少しだけ気まずい沈黙の雰囲気になり、ツナは苦笑いを溢した。

———どうしよう…。
沈黙になっちゃったよ!?
其処まで責めてたつもりは全く無かったんだけど…やっぱりキツかったかな!?
あぁ、でも今更俺から謝るのも駄目さをアピールしてる感じでヤダしな…!
って、俺元から駄目駄目じゃん!

とか何とか、威厳の欠片も感じられない脳内被害妄想。
此れが本当にマフィアのボンゴレファミリー十代目だとは思えない。


「じゅーうだーいめーぇ!」


校門の方で、灰色の髪の青年がツナに向かって手を振る。

獄寺 隼人———通称スモーキン・ボム。
ボンゴレファミリーの中で最もツナを敬愛し、尊敬する者。
先生には刃向かい、よく煙草を吸ったりする不良少年なのだが、ツナには従順である。
因みに、属性は嵐———。

獄寺は笑みを溢しながら、ツナの方に駆けて来た。


「今日は授業に出てなかったんで、学校お休みかと思って家に行こうと思ってたところだったんですよ! どうかしたんですか? …というか、此の女誰ですか? まさか、十代目の彼女!?」

「違うよ! そんなのいる訳無いじゃないか! えっと…今日も学校遅刻しちゃってさ…。其れで、成り行きで此の先生を学校案内しなくちゃいけなくなって…其れで授業に出られなかったんだ。雲雀さんに言われてたから、断れなくて」


獄寺が夜を睨み据える。
夜も獄寺を睨み据えている———様に見える。
実際は夜はただ単に目が切れ長なだけで、見つめ合っていたら睨んでいると勘違いされることが多いだけなのだ。
おかげで学校で友達がなかなか出来なかったのは、言うまでもない。
ツナ二人の睨み合いを止める為に、獄寺を宥める。
が、獄寺は相変わらず怒ったままで、勢いは止まることを知らない。


「テメェ…其の目が気に食わねーんだよ! 果てろ!」


何処からか獄寺は大量のボムを出し、煙草で火を付けた。
一気にボムの導火線に火が付き、獄寺は夜に向かって其のボムを全て投げた。


ズガァアアアァアアァン___


爆風が巻き起こり、地面が揺れた。
獄寺はツナの方を向いて、少し嬉しそうに胸を張った。


「どうでしたか!? 今の!」

「いやいやいやいやいやいや! そんなことじゃなくて、先生の安否が心配だよ!」


爆風が風のおかげで少しずつ晴れてくる。
其処には———…。


「なっ…!?」


無傷の、夜がいた。
少し先程より威圧感の感じる瞳で、獄寺をギロリと睨み付ける。
今度こそ本気で。
獄寺は開いた口が塞がらないまま、呆然と夜を見つめた。
夜は無言のまま獄寺に近付き、そして———。


パシンッ…


獄寺の頬をパーで叩いた。
獄寺の頬に夜の手形が綺麗に残る。
つまり、其れ程の威力で叩いたと言う事である。
ツナも思わず唖然とした。
叩かれた獄寺張本人は、訳が分からないと言った風で、未だに理解し切れていない様だ。
夜はスゥッと息を吸い込み、言った。


「煙草も、こんな危ない物も、校内には持ち込み禁止だ!」


シン…と静まり返り、ツナは思わず吹いてしまった。

———何故、此のタイミングで、其の突っ込み?
あぁ、もう、此の人…訳が分からない。
けど、此の人凄い!


「授業で習わなかったのか? 煙草は肺ガンを起こす理由の中の代表的な一つ。更には副流煙と言って、周りに一緒にいる者まで被害を受ける。因みに獄寺が吸っている主流煙より副流煙の方が害が大きい。つまりは、だ。獄寺は沢田に害を吸わせている、と言う事になるんだぞ!?」

「じゅ…十代目まで!? な…なるべく吸わない様に心懸けるぜ。…すいません、十代目! 俺…俺、ニコレッ●買って来ます!」


そう言って、獄寺は足早に立ち去った。
立ち去った後に獄寺のと思しき叫び声が響き渡った。


「ニコレッ●ォオォオオォ!!!」