二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 刹那の欠片 【復活】 19話up! 100コメ来た! ( No.112 )
- 日時: 2011/03/30 01:32
- 名前: 葵 ◆ufwYWRNgSQ (ID: 7jw4zwan)
20話 謎の人物達来る!
———————————(夜視点)
………此処は何処だ?
分からないけれど……とても心が安らぐ。
ずっと此処にいたいが…私は“何か”をしなくちゃいけなかった筈だ。
「姉さん___」
不意に闇の声がして、飛び起きた。
あの頃と全く変わらない闇が、ニコニコと微笑みながら佇んでいた。
「や、み?」
「姉さん、久し振り……。ずっと、会いたかった」
ニコニコと笑いながら、闇は私を抱き締めてくれた。
ずっと、考えていた。
何故あの日……闇を殺してしまったのか。
あの時…私は、ボンゴレの奴等に両親を殺されて……発狂して……其処からの記憶が曖昧だ。
気付いた時には、既に闇の首を絞めていて…闇は息絶えていた。
「姉さんがあの弾を作ってくれたから…僕は此処にいる事が出来てる。ありがとう、姉さん」
「……礼には及ばないさ。お前を殺したのは私なんだから」
「罪悪感に苛まれる必要なんか無いよ。僕は、必要とされていなかった人種なんだから。僕が姉さんの未来を………全てを奪ってしまったんだから」
闇は私を抱き締めるのを止めると、悲しげな顔をして微笑む。
違う、とは言えなかった。
事実……闇が来ていなければ、私はこんな世界には染まらずには済んでいただろう。
何も知らず、無垢なまま…幼い子供でいられたかも知れなかった。
だけど、私は闇を責める事も出来ない。
闇の命を奪ってしまったのも、他でも無い…私だからだ。
お互いに罪を背負い、生きていた私達。
愚かだと……哀れだと……両親は嘆くかも知れない。
けれど、こうする他、方法は無い。
「姉さんは僕を励ましてくれるけど、本当は僕を恨んでるんだよね? 分かるよ? だって、僕だったら絶対に許せないからね。姉さんも僕を許せてないに違いない、でしょ?」
___違う。
「………だからさ、姉さんは僕を許さなくて良いんだよ。僕も、姉さんを未だに許せないんだから。只………いつまでも僕に囚われて無いで、先に進んで? 僕は死んでるけど、姉さんは生きてるんだ。姉さんは、僕の分まで生きなくちゃならないんだから……」
静かに、闇が言った。
闇の体が少しずつ、粒子の様に消えて行く。
「あーあ…時間切れ、かなぁ。今度会う時は吹っ切れた顔、しといてね、姉さん」
「ま、待て…待ってくれ、闇!」
私は闇の手を掴もうとするが、闇は笑顔のまま消えてしまった。
嫌だ、一人になるのは。
孤独は嫌いだ。
誰でも良いから、私と一緒にいて欲しいんだ。
「一人は、嫌いだ………」
———————————(???視点)
ふぅん………。
『復活弾・改』ねぇ。
確か、あれは随分前に禁忌の弾として処分された物だ。
「あのですねェ、あの弾の効果は一体何ですか?」
「うーん………あれはね、己の人格を崩壊させ、死者の魂を自分の体内に取り込み続ける、危険な弾なんだ。多分今彼女は其れを使ってるからね……命すら危ういんじゃないかな?」
「そんなモンですかァ………罪悪感故の行動ですねェ」
ケラケラと、楽しげに笑う彼女。
少なくとも此の子は彼女には似てないよ。
むしろ、真逆と言ってもおかしくはない……かな。
「まぁね。罪悪感とかそーゆーのが無ければ、こんな命の危険性の伴う様な事、しないでしょ。其の内、彼女自身は崩壊し………弟君が彼女の体を支配する様になるんじゃないかな? 楽しそうだな♪」
俺は楽しい事ならなんだって好きだよ。
他人の不幸だって、自分が楽しい事だと感じれば,楽しい事になる。
あはは、楽しみだなぁ。
俺は、楽しい事ならなんだって好き。
だから、此の戦いすら“楽しい事”としか認識出来ない。
だって皆好きだけど、俺の認めた相手じゃない。
だから此の子は好きなんだ。
お互いに干渉し合わない、不思議な関係。
此れが一番楽なんだよね。
「あーあ、早く始まれば良いのにな♪」