二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 刹那の欠片 【REBORN!】 5/4up! ( No.145 )
- 日時: 2011/05/07 20:49
- 名前: 葵 (ID: w731Gq1j)
- 参照: 誰か……私を高校生活から脱出させてくれぇえええええぇええぇ
特別番外編(本編連動)
私の事を……覚えてくれている人は、いるのだろうか?
父は随分と前に死に、母もつい先日亡くなってしまった。
縋る様にして、私は父より聞いていた私の“妹”のいる、日本へやって来た。
———————————
___お前には、本当は“妹”と、血の繋がっていない“弟”がいるんだ。
もし、お前が一人になってしまった時は……その妹に頼ると良い。
そう言い残し、父は私と母の前から姿を消した。
姿を見せなくなった父を探し、私は遂にある場所へと辿り着いた。
焼け去ってしまった、家。
それはつい先日、新聞に載っていた謎の放火事件。
家にいたメイドや、家族……全員が亡くなってしまったのではないかと言われている、家。
姉と弟の焼死体のみが無く……二人は行方不明とされている事件。
もしかしたら、この一家は何かの柵(しがらみ)に巻き込まれたのではと噂されていたのだ。
新聞に載っていた、顔写真。
其処には母も私もよく知っている顔が、載っていた。
私は最後に父と撮った写真を片手に、近所のおばさんに話を聞いた。
「この家の亭主さん? 嗚呼……正にこんな顔だったねぇ」
「一緒にいる奥さんの顔は違うけど……多分こんな顔だった筈だよ」
何という事実を、私は知ってしまったのだろう。
父は母と不倫して、私をこの世に産み落としていたんだ。
___なら、私の“妹”と“弟”は一体何処に行ってしまったんだろう?
姿を消した私の妹達。
……まぁ良いか。
私にはまだ、母がいる。
母がいてくれている。
だから、一人になってしまった時に、二人を探せば良い。
———————————
それから数十年。
私は大人になり、母は死んだ。
絶望している時に、父からの言葉を思い出したんだ。
私は必死で、あの日死んだとされていた“妹”の名前を探した。
弟の名前は分かったものの、何処にいるのか全く見当がつかなかった為、諦めた。
___黒山 夜。
“赤狐”の名前で裏世界に名を轟かせる、殺し屋。
ボンゴレを酷く憎んでおり___
書類に端的に書かれた文章を確かめ、別のページに移動する。
___現在は日本に留まっている___
その話が定かなら、この国の何処かに、私の妹……夜はいる筈。
「待っていて、夜……私が……必ず、貴女を見付け出す」
スカートを翻し、私は夜の道を歩いた。
___物語は、もう、始まっている。