二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ささやかな、 ( No.1 )
- 日時: 2010/12/04 01:27
- 名前: 如月 ◆QWE8ZSUilM (ID: ppbZlmwS)
※国民とちびりす。
※戦争のお話なので残酷な表現があるかもしれません。
優しい奴はみんな死んでしまう。
仲間をかばって剣に貫かれた奴、仲間を先に逃がした奴、優しい奴はみんな死んでしまった。
「ぐぁあっぁああ゛あア゛ァあ゛あ!!」
ほら、また。
今度は誰だろうか。
—刺されたこいつも、優しい奴だった。
いつまでたっても大きくならない俺。
見た目は10にいくかいかないかの子供なのに子供らしくない俺。
仮に祖国であっても、こんな奴 気持ちがわるいだろう。
兵士たちは皆俺のことを嫌なものを見る目で見てきた。
でも、こいつは違った。
無条件で俺に笑顔をくれ、無条件で俺の頭を優しく撫でてくれた。
「あ゛ぁ…祖国、さ ま…」
人間とは、なんて残酷で脆い生き物なのだろうか。
ぼんやりとそんなことを思いながら、負傷した兵士の元へ行く。
こいつは、もう助からないだろう。
国の自分なら、このくらいの傷で死ぬことはないのだけれど
「人間はとても脆い生き物だから、すぐに死んでしまうのよ」
と、戦争が始まる前に妖精が教えてくれたのを思い出した。
「……さっき、撫でてくれてありがと、な」
「そこく、さま …私、は あなた、の も せて 良 った…」
「そうか」
「あり と…う」
ぱたん。
俺の手から落ちたそいつの手が、二度と動くことはなかった。
「—優しい奴は、みんな死ぬ。」
人間とは、なんて儚く、脆く、美しくて、そして残酷で愚かな生き物なのだろうか。
こいつは、最期は笑っていた。
幸せだったのだろうか?
思い残したことは、なかったのだろうか。
「—人の世界から戦争はなくならない。」
俺自身が大きくなる為に、どうしても戦争は必要なものだし、
国民が楽をする為にはどうしても戦争をして、勝たなくてはならない。
そうして、命は戦火に飲み込まれて逝くのだろう。
「それでも、俺は…」
いつかの平穏を願って。
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なんか…終始gdgd感MAXなんでしたがどうだったでしょうか。
いろいろと汚くてすみません'`