二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

それはまるで・・・2 ( No.67 )
日時: 2011/01/28 18:20
名前: 如月 ◆QWE8ZSUilM (ID: ppbZlmwS)

※今回は明るめ
※秘書の名前が分らん
※まだ続きます…orz










天気は快晴、俺はアバティーン行きの列車から降りた。


「ここも発展したなぁ…」
「街はどんどん変わっていきますね…」
「あ…」

秘書が迎えにきてくれていた。
実を言うと、俺はハワードの家を知らないのだ。
道案内も兼ねて一緒に来た。


「では、行きましょうか?」
「ああ、すまないな」

海岸近くの小高い丘に、ハワードの住んでいる家があった。
さわさわ、さわさわ、心地よい風が吹く。

「ここは本当に変わらないなぁ…」
「イギリスにはもう緑が少ないですからね…こいう所は残しておかないと」


いまロンドンでは屋上の緑化計画が進んでいる。
でも、こういう緑ある土地を残しておかないといけない気がする。


「お爺さん、久しぶり」

ギイ、と古びたドアの開く音がする。
古い木のかおりと暖かな雰囲気。すべてが懐かしく思える。



「……イギリスさん?」
「ハワードか?」

久しぶりに会ったハワードは、随分と老けていた。



「貴方は本当に変わらないですね…あぁ、でも少し痩せたような気がします」
「…最近不況だからな」

もう10年近く会ってないのだから当然のことなのだけども、国にとって5年は早いのだ。
人間の1年と同じくらいに。


「私の孫はうまくやっていますか?」
「あぁ、お前よりかはしっかりしているぞ」
「やだなあ、私はいつもしっかり者ですよ」

昔の話とか、最近あったこととか、そんなたわいもない会話をする。
ハワードが出会った伴侶の話、孫ができたときの話。




「…あ、もうこんな時間か」
「泊まっていったらどうですか?」

気がつくと時計は午後6時を指していた。
早く帰らないと帰りの汽車がなくなってしまう。
…まあ、2日休暇ととっているわけだし、休暇は予定がないし…
友達がいないとかそんなんじゃないんだからな!…うん、そういうわけじゃない……



「……泊まっていこうかな」

いや、これは決して独りの夜が寂しいからとかではなくて。
妖精さんいるから寂しくねぇもん!!


「ありがとうございます、妻が亡くなってから独りの時が多かったので…」
「暗い話は良いよ、明るい話にしよう」
「そうですね……じゃあ、私とイギリスさんが出会った時の話を」
「あ、それ詳しく聞いたことないな」
「うわ、やめろ!!」
「あれはイタリアとドイツが……」
「やめろって!ばかぁ!」
「あははは」




こんなに楽しい夜はいつ振りだろうか。
空には星が瞬き、風が揺らす木々の音が心地よく思えた。









続く




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うん…まだ続くんです…次で終わるよ!きっと!!!
あと死ネタになりそう…ごくり…
あと投下をできるだけ早めにします。