二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

それはまるで・・・3 ( No.80 )
日時: 2011/03/05 15:55
名前: 如月 ◆QWE8ZSUilM (ID: ppbZlmwS)

※まだだ…まだ終わらんよ…
※gdgd
※前回との温度差が激しいね!すごい(酷い)ね!









夜が明け、朝が来た。
今日もアバティーンは快晴で、小鳥のさえずりが良い目覚まし代わりとなった。



「おはようございます、イギリスさん」
「ん…おはよ…」

相変わらず朝は弱い。
日本にレバーが良いと言われる。日本は良い奴だ。
だが、俺が料理すると……自覚があるというのも辛い。


「そういえば、今日は何時に帰る予定なんですか?」
「ん、そうだな…明日は朝早いし、午後の汽車で帰ろうかと思ってる」

何気にハワードの家は居心地が良く、ずっと居たくなってしまう。
名残惜しいが、また会いにくれば大丈夫なのだ。
そう、また会いにくれば…






別れのときにハワードから手渡されたのは、アンティーク調の小箱と鍵だった。

「これは…?」
「是非、イギリスさんに受けとってほしくて」

その小箱は古びていて、赤茶の革張りに燻った金細工の薔薇と月。そして小さな星が鏤められている。
幻想的なデザインをしていて、鍵には胡蝶が。
とても素晴らしい繊細さ、その完成度。決して安くはないだろう。


「こんな高価な物…貰えない」
「高価なものだからこそ、貴方にふさわしい」
「そんな…」
「だって、イギリスさんアンティーク好きでしょう?」

そう、俺はアンティークが大好きだ。
家具もそれ系のが多いし、手入れをすれば100年以上持つものだってある。


「イギリスさんなら、ずっと大事にしてくれるでしょう?」


—だって貴方には、永遠に近い刻があるのだから—…







俺はハワードから小箱と鍵を受け取り、ロンドン行きの汽車で帰った。
明日はまた仕事だ。

次の日。
相変わらず不況は続くけれど、同じような平穏な日々が続く。
昔は戦争やら改革やらといろいろあったが、いまは不況のデモ反対くらいしかこれといって問題はない。
こんな変わり栄えのしない毎日に、いつか、変わる日は来るのだろうか。





「あの、イギリスさん…ちょっといいですか?」
「え?」

仕事がいつもよりはやめに終わり、帰宅の用意をしていると秘書に話しかけられた。



「お爺さんのことなのですが…」
「ん、ハワードか。昨日と一昨日は世話になったな、楽しかったよ」
「そうですか、それは…良かったです…」

秘書はあまり嬉しそうでない…寂しそうな顔をした。
なにか、あったのだろうか。
すごく嫌な予感が、する…


「イギリスさん…お爺さんのことで、お話が…」
「………いや、だ……聞きたくない…」
「前から心臓が少し悪かったみたいで…」





「突然体調が悪化して——昨夜亡くなったそうです」


嗚呼、聞いてしまった。
聞きたくなど、なかったのに。













続く

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まだ続くんですよ…前回、次で終わるって言ったのに…
うちのパソ子が、何もしていないのに文字が戻ってしまうという奇病に…ウイルス入ってないのに…もう潮時か…
こ、今月の20日まには必ず完成してやるんだからッ!