二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【黒執事×復活】美術教師は家庭教師【題名変えました】 ( No.2 )
日時: 2010/12/04 21:39
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)
参照: http://名前を呼ぶのが面倒でしたら涼原でも夏目でも略して下さい

†  プロローグ  †

雲ひとつ無い清清しい晴天の朝。一人の少年が黒いアタッシュケースを持ちながら重い溜息を着いた。
少年の居る場所はある大きな屋敷。しかし屋敷から背を向けている為出ようとしているのが分かる。
その証拠に少年の後ろには一人の少女が笑って立っていた。

「ほんじゃ、ボンゴレ所属んとこの美術教師頑張ってね。翠・先・生♪」

そう言いながらセミロングヘアの飴色の髪を揺らして微笑んでいる。……その微笑みが純粋な意味から出来ている者では無い事だけは確かだった。
そして翠と呼ばれた少年は溜息を着いて金色の短い髪を掻きながらくるんとなっている前髪を弄る。

「はいはい。行って来るよ、陶華姉さん」

陶華と呼ばれた少女は笑いながら手を振って背を向けた翠に手を振った。
翠は屋敷の門を自分で開け、空港を目指して歩いて行く。


(何で自分が……並盛中の教師、しかも美術教師なんかに……)

そんな事を胸に秘め、本日三度目の深く重い溜息を着いた。

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場所は打って変わり翠の溜息の元凶———並盛中学校。
一般的なけだるい授業風景を屋上から見ている独りの赤ん坊……リボーンが居た。
何を考えているのか読み取りにくい笑みを見せながら腕を組み、やや偉そうに屋上で座っている。
一見深刻な事を考えているようにも見えるが実は意外と簡単(?)な事を考えていた。


(ツナ達をちょっと鍛える為に家庭教師をつけるか……)

……自分の役職を無視している件を除けば、の話だが。
しかし偶然な事にそんなリボーンと同じ事を考えている者が英国に居た。
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「はぁ……」

名門貴族ファントムハイヴ家の屋敷にに大きな溜息が聞こえた。
溜息の正体はファントムハイヴ家執事セバスチャン・ミカリエス。瞳に憂いを灯していた。
何故かと言うと今日やって来た教授……名は言いたくも無くなった奴が実に最悪な授業を行ったのだ。
その教授のみが面白い。自分で授業を勝手に進め、その有様は独裁政権を彷彿させもした。

お陰で主人のシエル・ファントムハイヴの機嫌は最悪そのものだった。
しかもいつもと違い、その教師の教え方でシエルはプライドを傷つけられたらしい。
途中でセバスチャンが仲裁に入ったものの、時既に遅し。と言ったところだった。

(良い専属家庭教師を見つけた方が良いんでしょうかねぇ……)

セバスチャンは再度溜息を着いた。