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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 罪に塗れて。【ボカロです!】 ( No.15 )
- 日時: 2010/12/05 14:36
- 名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: BcdVt4VG)
1-4「凍りついた心」
「……」
僕は洗脳された。この歌に。いや、アリカ様自体に。
何もかも差し出して、ボロボロになる事さえ厭わない。
アリカ様───。1秒だけでもいい。貴方の傍にいたい。
僕 は 貴 方 の 虜 で す
「フフッ───」
彼の視線で解った。堕ちた。私と言う美しい罠に引っかかった。
でも、残念ね、坊や───。
美 し い 薔 薇 に は 棘 が あ る の よ
「アリカ様───」
私の事を「様」と呼んだ。それこそ忠誠の証かしら。
嗚呼、おかしい。今まではあれだけ理性と戦っていたのに? その理性は何処へ行ったのかしら───。
「フフッ、私が好き?」
でも、緑の子はいいの───? 緑の子も、少なからず貴方が好きそうよ───?
音楽室の机の上。投げ出された細くて白い足。黒いピンヒールの上から、口づける。
「緑の子はいいの───?」
そう言われて、一瞬だけ心臓が跳ねた。ミクちゃんの事は好きだった。
今では“好きだった”になってしまう。今、僕が好きなのは貴方だけです。
「アリカ様、大好きです───」
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