二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.16 )
日時: 2010/12/18 20:26
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
参照: +第7話+

「じゃあ…エリン、イアル君ちゃんとエシュラさんの言う事を聞くのよ」
「分かってるよお母さん!」
お昼、太陽が高く昇っている一日で最も明るい時間。
エリンとイアルはエシュラ小母さんの家の前でエリンの母ソヨンと少しばかりのお別れの挨拶をしていた…。

「では、宜しくお願いします…」
ソヨンは、二人の後ろで様子を見守っていたエシュラ小母さんに一礼すると、少し名残惜しそうに歩いていった。
エリンは何時もの事の様に、母の後姿を見送りながらエシュラさんと微笑み合っていた。

「さて、イアル君?はじめまして。エシュラ小母さんです…宜しくね」
エシュラ小母さんは2人の子供を家に上げるとイアルに向かって軽い自己紹介をした。
イアルも自分の名前を名乗り2人は握手をする。
それを見守っていたエリンは、2人が仲良くなったのを確かめるように見比べ、そして少し申し訳なさそうにエシュラにある質問をした。

「ガシュラ小父さんって今日は居るの?」
イアルにとってその質問の意味は良く分からなかったがエリンの緑の瞳には不安の光が見えた。

「あ〜、あの人なら2,3日は帰ってこないよ…」
そう笑顔で答えるエシュラ小母さんの顔を見てエリンは安堵の息を漏らした。

「代わりといったらあの人に怒られるけれど、今日の夕方に町から2人の孫が帰ってくるんだ、エリンちゃんも初めて会うでしょ?2人とも頭が良くて…帰ってきたら勉強を教えてもらうと良いよ。イアル君もどう?」
「俺は、別に…エリンがするなら一緒に…」
「私、いっぱい教えてもらいたい!!」
「じゃあ、帰ってきたら2人に頼みましょうね」
そうして、エリンとイアルはエシュラさんの家で短い間生活をする事になった…。