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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: もう一つの獣の奏者 ( No.23 )
- 日時: 2010/12/23 23:07
- 名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
- 参照: +第10話+
それからしばらくして、エリン・イアルそしてアリエスの三人は森から家へと帰ってきた。
「今日は凄く勉強になりました!ありがとうございます」
エリンは緑色の瞳をキラキラ輝かせてアリエスに向かって一礼した。
イアルも、エリンと同じく一礼する。
「いや、そんな…いつでもこんな事教えてあげるわよ!」
2人の行動に少し戸惑いながら、アリエスは2人に顔を上げるように促した。
「あ、姉さん帰ってきたの?……あんた達、後で食卓に来なさい!婆ちゃんがどうしてもって言うから、面倒見てやるわ!」
そう良いながら、アリエスの双子の妹リナエスは冷たい表情を2人に見せながら去って行った。
「こら!リナエス!何てこと言うの?…ごめんね2人とも、あの子も悪気は無いはずよ?昔から口が悪くて…」
「いえ、勉強を教えてもらえるだけで嬉しいです!ね?イアル君?」
「あぁ…はい…」
何となく気まずい空気になりながらも、2人は言われたとおり食卓へと向かった…。
「これがあんたたちへの課題!今から50分以内にその課題を解くこと、制限時間以内に解けなかったり、成績が悪すぎたりすれば教える気無いから!」
そう冷たく言い放つとリナエスはカウントダウンを始めた。
リナエスの行動に少々怯みながらも、エリンとイアルは言われたとおり問題に回答を埋めていった。
それからきっちり50分後、無言で2人から問題文の書かれたプリントを奪いリナエスは採点に入った。
その日の勉強はこれで終了となった。結果も発表されないまま晩御飯の時間となったのだった…。
エリンは、『自分が課題をクリアできているか』
イアルは、『果たしてこの先二人の姉妹と自分たちが旨く生活できるか』
エリンとイアルの2人は別々の不安で胸がいっぱいに成っていたのだった。
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