二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.35 )
日時: 2011/01/05 10:18
名前: 柚麻´`. ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: 元/(梓!*、 です(*´ω`*)今後ともよろしくお願いします、

*第20話*


「お母さん! イアル君は?」

イアルはちょっと体を隠しながら言った。

「あの……無罪、だって」
「……良かったぁ……」

腰が抜けたのか、椅子から転がり落ちるエリン。
それを見て、イアルは起こしながら呟いた。

「有難う、エリン」

ソヨンは「今日も猪肉ね!」と笑っていった。
そのまま甕から猪肉を取り出す。

「……あら、誰かしら。エリン、ラコスの葉を取った?」
「え? ううん、知らない。ここには誰も来てない筈だよ」

エリンが少し目を泳がせたのを、ソヨンはしっかり見ていた。

「……何処にやったの。 夕飯を作るのに足らないから、早く出しなさい!」
「う……ごめんなさい! リナエスさんにあげました」

イアルは首をかしげた。
エリンは嫌いなはずでは、と。

「…何故?」
「だって! 協力してくれたでしょう? それで、今夜は猪鍋にするのよ、と仰ってたし、まさか今日も猪肉とは思わなくて、5枚あげたの……あとで取りに行けばいいやって」

ソヨンは怒る気が失せたのか、エリンの髪に手をやった。

「偉いと、褒めたいところだけどね、エリン。……ちゃんと断ってからにしてね」
「私もそうしようと、後で思っちゃったの。でもリナエスさん、今から作ると言っていたから、早くお礼しなきゃって!」

ソヨンは身支度を整えると、「取ってくるからね」と言い残して出て行った。






*

元 梓です! 柚麻は「ゆま」って読みます@@
偽者が出たので変えました。