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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〔銀魂〕___雫ヲ流ス ( No.122 )
- 日時: 2011/03/11 18:31
- 名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)
第十七話 思い出される一人の少女
———場所は変わって万事屋・・・。
瑠璃が出て行った後、新八と神楽も気分が悪くなり出掛けて行き、
エリザベスは先に帰った。だから今、万事屋には銀時・ヅラ・朱里が居る。
やっと大人しくなった小太郎が、急に口を開いた。
「なぁ、銀時。あの新入りの少女何だが——・・・」
「あ?瑠璃の事か?」
銀時は読んでいたジャンプから目を離し、小太郎を見た。
「瑠璃がどうかしたの?」
朱里の言葉に小太郎は一瞬困った顔をしたが口を開いた。
「・・似ているな・・・。『アイツ』と・・・」
小太郎の台詞を聞いた瞬間、銀時と朱里の表情が固まった。
「俺達が話しているのを聞いていた姿が似ていてな・・・」
小太郎の台詞に朱里がコクリと頷いた。
「うん・・・。瑠璃が始めて此処に来た時、あたしも思った」
朱里の言葉を聞いた銀時は、瑠璃が始めて万事屋に来た時の事を思い出した。
確かに銀時も瑠璃が小太郎の言っている『アイツ』に似ていると思った。でも、毎日会っていくにつれて、違う点が幾つかあった。
瑠璃は大人しく優しい。笑い方も照れる様に笑う。
だが小太郎が言っている『アイツ』は元気一杯で男勝りで負けず嫌いだった。笑い方も歯を見せてニカッと笑う。
(・・まさかな・・・)
銀時がジャンプに視線を戻した其の刹那、瑠璃が浮かない顔をして帰って来た。
そして、ゆっくりと口を開いた。
「——銀さん・・・あのね———」
外はもう、夕日が沈もうとしていた。
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