二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〔銀魂〕___雫ヲ流ス ( No.4 )
日時: 2010/12/11 16:23
名前: 瑠々 (ID: 5YaOdPeQ)

第一話 路地裏で、

冬の夜空から、ヒラリヒラリと雪が舞い落ちている。
薄暗く、氷のように冷たい路地裏で、少女は一人、
刀と傘を抱きしめ、体を丸めて寒さに耐えていた。

「・・・・松・・・陽、せんせ・・・・」

彼女はそう呟くと、懐から写真を取り出した。
写真には、髪の長い男の人と銀髪の男の子、紫色の髪の男の子と黒髪をポニーテールにしている子と少女が移っている。

「・・・せんせ、銀時、晋助、小太郎・・・、会いたいよ・・」

少女はそう呟くと、泣き出した。少女の涙は、
ダイアモンドの様に彼女の心とは裏腹に輝いていた。
すると、真夜中の路地裏に誰かが入ってきた。

(・・誰・・・・?)

少女は、その人物がいる方向を見た。どうやら男の人の様だ。少女は涙を拭くと傘を構えた。男が段々近づいてくる。

「・・誰?」

少女の声を聞くと、男はピタリと足を止めた。

「誰なの?」

少女の震える声を聞くと、男は鼻笑いをした。

「・・誰かと聞いているッ!!」

少女は眉間に皺を寄せ、大声を上げた。
傘を持つ手が震えている。

「・・随分と、威勢の良い餓鬼じゃねーか」

男がまた、歩み始めた。