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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〔銀魂〕___雫ヲ流ス ( No.89 )
- 日時: 2011/01/23 16:53
- 名前: 瑠々 (ID: TV9sr51/)
第十一話 重なる二人の少女
「たっだいま〜!!」
「お帰りネ!朱里!!」
神楽は物凄い勢いで、部屋に入って来た女の人に飛び付く。
其の女の人は、瑠璃を見ると驚きの表情。勿論瑠璃も。
そんな二人の様子を見た神楽は、
「此の子、瑠璃って言うネ!」
「あ、水無月瑠璃って言います」
「瑠璃、宜しくね!あたしは天翔朱里って言うの。朱里って呼んで」
「宜しくね、朱里」
蔓延の笑みで自己紹介をしてくれた朱里に瑠璃も笑った。
そして、改めて朱里を見た。
赤い髪にポニーテールの様な髪型に薔薇の簪。
瞳は透明感のある綺麗な銀色で、凄く綺麗な顔立ちをしている。
「朱里、瑠璃は今日から此処で働く事になったネ!」
「そうなんだ!!やったー!」
「いやいやいやいや。俺、まだ決定してないからね」
「「ハァ?黙れよ天パ」」
ハイタッチして喜ぶ神楽と朱里。其れにツッコミを入れた銀時だが、
神楽と朱里の恐ろしい表情に負けてしまった。
「ハイ、決定〜」
「此れから宜しくネ、瑠璃」
「うん!!」
神楽と朱里の言葉に瑠璃は表情を明るくさせた。
瑠璃の其の表情を見て、銀時は一人の少女が脳裏に浮かんだ。
松陽と共に死んでしまった一人の少女の顔が。
サラサラと風になびく黒い髪。
時々悲しく見える赤い瞳。
消えてしまいそうな程、白い肌。
周りが一気に暖かくなる様な優しい笑顔。
(・・アイツに似てやがる)
そう思うとジャンプに目を落とすが、チラリと横目で瑠璃を見る。
「!?」
銀時は自分の目を見開いた。
そう。瑠璃とあの少女の笑顔が重なって見えたのだ。
重なる二人の少女。
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