二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [[遊戯王]] 決闘者の道を歩む者 ( No.61 )
日時: 2010/12/26 19:18
名前: 青金石@翼神竜 ◆Mw9em79sDc (ID: ZMeIuJbG)

第五話『もう一人の遊戯とペンダント』



 海馬との激戦が終わり、世南は遊戯の傍に寄った。

「遊戯様のその千年パズル……」

「……このパズルには、過去の記憶を失った、俺の魂が宿ってるんだ。」

 武藤遊戯では無い遊戯が言うには、自分は三千年前のエジプトの者だと言う。
さらには、千年パズルのような残りのアイテムを揃えなくてはならない、ということ。
 複雑な話を聞いて世南は少し首を傾げた。遊戯の顔は真剣そのもの、記憶を取り戻したいという感情だけが伝わった。

 千年パズルに光が灯り、遊戯の容姿は変わり行く。

「だから、もう一人の僕の記憶を取り戻す為にも、千年アイテムを持つ人と戦うんだ。」

 元の姿になった遊戯は拳をぐっと握り締める。
 世南もパズルに宿る、もう一人の遊戯の気持ちと本物の遊戯の気持ちが分かった気がした。



「あ、ところでよぉ。世南のそのペンダント、不思議な色と形してるよな。」

「そういえばそうね、実はこのペンダントにも何かあるんじゃないの?」


 城之内達は世南の胸元で輝くペンダントに注目し始める。まじまじと見られるものだから、少し照れながら話始めた。

「これはですね、母が生きていた頃にエジプトで買って来た物なんです。」

 ペンダントを手に取り、掌で輝きを放った。その輝きは見惚れてしまい、声も出ないほど美しかった。
綺麗に磨いてあって、傷も少ない。世南によれば、エジプトの砂から掘り起こして見つけたものだそうだ。
 遊戯達もペンダントから目を離さなかった。

「でも、時々このペンダントから、何かを感じるんです。まるで、誰かがこの中に宿ってるような…」

「杏子の言う通り、秘密がありそうだな」

「僕の千年パズルみたいだね」

 世南は微笑を浮かべてペンダントを握り締め、再び首に提げた。


「私も、このペンダントに隠された謎を明かしたいです……」

「きっとそれも、デュエルをしている内に分かってくると思うよ。」


 そうですね、と安心した声で遊戯に言う。


 これから、遊戯の千年パズルの謎と、世南のペンダントの謎が解き明かされていく——
















今回は短め?;
何だか原作寄りになってきそう;
だとしたらバトルシティ編辺りかなぁ……