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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARRAスリップ小説【戦国の女医】 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/24 15:50
- 名前: 麻奈 (ID: w731Gq1j)
第3話「乱世という現状」
「・・・─ところで、かすが。」
「なんだ?」
「あ、あのさ、さっき、戦ってたのは、何軍?」
「・・・ああ、一揆だ。」
「へぇ・・・。」
こういう会話をしていると、やっぱり来たんだと、確信する。
「あ、着物、ありがとっ!」
かすがが、動きやすいように、丈を、短くしてくれた。
まぁ、平成で言う「巫女服」。といっても、なんだかアニメのコスプレをしているみたいだ。
「ああ、そうだ。お前、医者・・・だったよな?」
「うん。」
「さっきの、戦で、負傷者がたくさんでたんだ。手当てしてくれないか?」
「うん!いく!」
かすがにつれられて、やってきたのは、薄暗い広い部屋。
そこでは、何十人もの人が、うめき声を上げていた。
「たいっへん!一番 重いのは!?」
「あ、そこの一番奥の平太郎。」
「おっけ!」
「おっけ?」
そんな現代語を不思議に思うかすがをおき、治療に向かった。
「・・・・・・はい!あとは、安静にしてて!」
「ねえちゃ・・・、ありがとよ。」
「いいってこって!」
次々に、治療をしていく瑠璃。だが、やはり、一人では無理があった。
治療をしている間に、息絶えた者が何人もいた。
小さい頃から、人が死んでいくのは見ていた。だが、何年経ってもなれないものだ。
なれたいなんておもわないし、なれたくもない。
「・・・よしっ。」
「ありがとな。」
「ううん・・・。」
日没になったころには、何十人もいたのに、わずか半分以下になっていた。
これが、戦国乱世の現状だ。
なんとなく噛締めていた。
なんとなく・・・
だが、瑠璃は、それを確実に実感することになるのだった。
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