二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.27 )
日時: 2011/01/05 14:45
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: EpPczols)

 マイレナとリーシアは、話に聞いたレイサを訪ねる。
「こんにちは」
 レイサは二人を見るなり、切れ長の少し鋭い視線を向け、口だけで笑った。
「こんにちは」
 リーシアも全く同じ表情だ。マイレナは何だコイツら、と半ば呆れる。
「旅人さんね。アタシはレイサ。この町の踊り子よ」
「お噂はかねがね。わたしはリーシア。こっちはマイレナ」
「リーシアに、マイレナね」
 レイサは長い付け詰めで、トントン、と机を叩く。
「あんたたち、背後には気をつけなよ。気絶だけはしないほうがいい。
気付けば天界か地獄、なんて事もあるかもしれないし」
(つまり、死ぬって事か)
 マイレナは口を結ぶ。そして、リーシアが何も言わないことに気付いて、慌てて口を開く。
「平気、私らは雇われたんだ。天界地獄送りの男を退治するように、ってね」
「へぇ」
 レイサは意外そうに二人を見る。
「・・・なるほど。それで、あたしに何の用で?」
「聞きたいことが、あったんだよね」
 マイレナが口を再び開く。
「エージェって・・・今どこに?」
「奴なら」レイサはフッ、と顔をそむける。「今頃、北の洞窟でしょうよ。部下に前祝いとか言ってるんじゃないの?」
「部下? まだいるのか・・・」
「ところで」
 話は打ち切りと言わんばかりに、レイサは口を挟む。
「あんたたち、前金はもらった?
自慢じゃないけど、ここの武器防具はなかなかいいわ。案内しようか」
「・・・リーシャ?」
 リーシアの眉が、スッと寄った。何かを考え込む時の彼女の癖だ。
 ついでに言うと、しばらく動かないのは、疑惑、重大、不信・・・などの時である。今まさにそれであった。
(・・・こういう場合、任せたほうがいいんだっけ・・・)
 マイレナは答えるのを自粛した。
 リーシアはしばらく悩み続け、そして答えた。

「・・・・・・お願いする」





    
    Chess) ・・・今年の初更新怯える村人とか疑惑の眼差しとかろくでもないものばっかだな(苦