二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.601 )
- 日時: 2011/04/27 20:24
- 名前: 薔薇結晶 (ID: y0p55S3d)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
『眼〜eyes〜』
——A——
上から数えて、4層目の階。
其処は氷で満ちていた。逆に言えば、氷しかない。
そんな場所で。3人、だろうか。パッと見て、3人確認できる。
3人の共通点は、貴族の様な絢爛豪華な衣装や飾りと、青い眼。
氷の世界で、お茶会の様な物だろうか。
「私此処の階に居て寒いと思った事は無いけれど…、紅茶はいつでも温かいわね」
「淹れ立て限定だけど」
「紅茶は淹れたてが一番美味しいんです」
3人の内、1人は女。
輝くような金髪に小さな薔薇の飾り。
そしてフリルやレースが沢山飾ってあるドレス。
テーブルには彼女の物と思われる扇が1つ。
後の2人は男。
1人は焦げ茶色の髪。紺色のスーツ。
もう1人は水色の長髪に白のスーツだ。
「そう言えば…これはアッサムかしら?エドガー」
「えぇ。香りで分かりますか?Msジュリア」
「まぁ…大体はね」
「お菓子のスコーンは君が?」
「はい。私的には自信作です」
「美味しいわ。ねぇ?フィディオ」
「あぁ」
お茶会で良くある様な会話だ。
そんな時に限って、こんな事が起きるのだ。
「ジュリアさ〜ん!!」
「はぁ…」
「このパターンは…」
「アレ、ですね」
「ジュリアさん!!5層目に15体ですっ!!」
「もう少し考えて来て欲しかったわ。蘭丸君?」
「す、すみません…。けど!!」
「分かったわ、分かったから落ち着いて」
突如現れたのはピンクの髪に青い目の…少女だろうか。
ジュリアはその子を「蘭丸君」と呼んでいた。
少年、が正しい。
「≪ショートカット・ファイブ≫」
バッと扇を開いてそう呟いたジュリア。
すると、青い魔法陣が出現した。
右手を魔法陣に翳して。
「≪スピア≫」
場所は変わって5層目。
蘭丸が『15体』と言っていた、ソレが暴れていた。
モンスターだ。
そのモンスターは【ブリザードヴェア】と呼ばれる、いわゆる熊だ。
薄い水色の毛並の熊だ。
「≪水龍≫!!」
そう叫んだのは水色の髪に白のメッシュの入った女だ。
眼は水色に近い青。
「全く…人数が足りない!!」
「さっき蘭丸が3人の所に行きました!」
<<ザクッッ>>
「え…」
振り返ると、【ブリザードヴェア】が1体。
氷の槍によって心臓部分を貫かれ、倒れていた。
「お疲れ様、ウルビダ。怜奈とどちらがお好みかしら」
「ウルビダで構わない。ジュリア」
「そう。あと…10秒で終わるわ。」
「≪軍神の剣≫!」
「≪聖剣の舞≫!!」
フィディオとエドガーだろう。
2人が氷を変形させて、【ブリザードヴェア】を薙倒していく。
10秒後、【ブリザードヴェア】は15体すべてが消えた。
「確かコレを調理したらなかなか美味な料理になるんじゃなかった?」
「あ、あぁ。なるが…」
「今夜のディナーね。決定よ」
そう言ってまた4層目に戻っていった。