二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.629 )
日時: 2011/04/05 14:11
名前: 薔薇結晶 (ID: Nt/V91yN)
参照: 遊んでばっかで全然カキコに来てなかった><

『眼〜eyes〜』

——B——




「≪ショートカット・フォー≫」

「行くんだな、4層目」
「あぁ。1週間に1度の貢物だからな」

紫色の総髪の女が1人と、トレッドヘアの男と、黒髪の男。
眼は…≪赤≫と≪紅≫。

「ふぅん…、蘭丸に会ったらよろしく言っておいてくれ」
「…分かって言ってんのか?格上なんだぞ?」
「良かったら、で…いい」
「行くぞ、テレス」

トレッドヘアの男が黒髪の男に呼びかける。

3人の特徴は和装。
前回の3人が貴族の様な服だったが、全てが同じ服装とは限らないようだ。
男達は4層目に出かけるようで、大きな瓶を持っている。
その中に入っているのは紛れもなく炎だ。

「じゃぁな」
「モンスター来たときは連絡入れるぞ」

しゅぱん、と言う音を立てて、2人は魔法陣に消えた。





「面倒だよね〜…」
「ソレ上の連中に聞かれたらお前即死だぞ」
「はいはい…」

場所は変わって7層目。
茶髪の少女と、黄土色の髪の少年。
少女は≪緑≫、少年は≪翠≫。

「…この世界は、階級でしか恋って出来ないんだよね。何か、寂しい」
「何がどう寂しいんだ」
「だってさ、世界は物凄く広いんだよ?なのに≪ヴィレネイズ≫は同じ階級でしか…出会いは許されないなんて」
「…それが掟だ。仕方ないだろ」

こちらの2人はファンタジーに出てきそうなエルフに近い服装。
今、少女は何かの草を積んでいる様だ。

「…ちなみに、これ何の草なんだ?」
「そっか、マークは≪翠≫だから植物私ほど詳しくないんだっけ」
「ミーシャなら別だろうがな」
「良く遊びに来てるもんね、ミーシャちゃんは」

「これは、4層目の人達に捧ぐ、茶葉だよ」
「茶葉…?」
「4層目にすごい綺麗な人が居るんだけど、その人がこの茶葉気に入ってるんだって!」
「そうなのか…、良かったな」
「うん、育ててる私達からしたらすごく嬉しいよ!」

そして茶葉を入れた瓶を持って、少女は立ち上がる。
先ほどマークと呼ばれた少年もそれに続いて立ち上がった。

「…行くか、4層目」
「そうだね…そろそろ時間だし」
「サクラ、頼む」
「はいはい♪」

任せて、と言わんばかりに手をかざすサクラと呼ばれた少女。

「≪ショートカット・フォー≫」





「ねぇ、4層目行くんでしょ?」
「秋」

秋、と呼ばれた少女はショートヘアで≪黒≫。
だが、≪混色寄りの黒≫である。

「水、底近くなってきてるし…」
「秋は行きたいんだな」
「うん、もちろん!」

うきうきで問いに答える。
彼女は≪黒≫では数少ない女騎士なのだ。

「修也君も行くんでしょ?」
「行っても構わないが」
「一哉君も行こう?飛鳥君も!」
「俺はついでかよ」
「違う違う!とりあえず、行こうよ!」
「秋、お前さ。4層目のジュリア、って言う女とお喋りしたいだけだろ」
「一哉君…格下だからって、またそんな事言うの?…もういい」

1人で行くから、と身をひるがえす。
瓶を手にして、己の魔力をいっぱいに詰める。

「≪ショートカット・フォー≫」


「…気の合う人とお喋りして、何が悪いって言うの…」

小声でそう言って、魔法陣に飛び込んだ。