二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.645 )
日時: 2011/04/07 14:41
名前: 薔薇結晶 (ID: fTO0suYI)
参照: 栄光へのエール!が聴きたい!海外組4人で選手宣誓!!

『眼〜eyes〜』

——E——



「もう避け切れない!!」
「くそ…っ、此処までか…!!」

冷気は2人の真上まで来ている。


2人は覚悟を決めた。
ぎゅっと目を閉じて。













だが


「…冷たく、ない…」
「あっ…!?」

2人の前に居たのは、金髪と茶髪の≪蒼≫。
紛れもなく、ジュリアとフィディオだった。

何か結界の様なもので冷気を防いでいた。

「準備は良いわね?フィディオ」
「あぁ、いつでも!」

バンッと扇を開くジュリア。
すると結界が解けた。正確には結界ではなく、水を冷気で凍らせたもの。つまり氷だった。
水のバリアを張り、ブレスの冷気で凍らせていただけだった。

「右87,2度」

ジュリアは冷静にそう言った。それを聞いて、フィディオが動く。
扇を閉じて、一回くるりと回す。
すると、先ほど割れた氷がくるくる回りだし、【ドラゴン・フリーズ】の周りに纏わりついた。

「≪凍結束縛≫」

静かに呟いた。
バキイイィィ、と氷が変貌を遂げ、【ドラゴン・フリーズ】が動けなくなっていた。
つまり、落ちる。

「≪軍神の巨剣≫!」

落ちてくるその真下にフィディオは居た。
そして大きな剣を作りだし…

ドグッ

そんな音がした。
逆鱗に、巨剣が突き刺さっていた。

【ドラゴン・フリーズ】の鮮血が飛び散った。


「はぁ…またドレスが汚れたわ。結構気に入ってたのに…」
「ははっ、また見立ててもらえばいいさ」
「ちょっと待ってて頂戴。フィディオ、貴方は瓶の続き」
「だと思った」

「≪ショートカット・氷柱の薔薇園≫」


「ジュリアは気ままだな〜…」
「Msジュリアは確かに気ままですね」
「わっ、エドガー!」
「そんなに驚く事は無いでしょう…手伝いましょうか?」
「あ、頼む」














しゅぱん、と音がした。

「お帰りなさい、Msジュリア」
「どう?赤紫、似合わないでしょ?」
「似合ってますよ、優雅な女性らしさが出ています」
「それはどうも、エドガー」

そう言うと瓶を掴む。

「えっと…名前なんて言ったかしら、貴方は」

マークの方を向いて尋ねる。

「俺は≪翠≫のマーク、です」
「そう。マーク、瓶はいくつ必要かしら」
「2つ、お願いします」

そう聞くと、テーブルの上の瓶を2つ自分の方に寄せて、手を翳した。


「…はい。2つよね」
「えっ?」

余りにも早すぎたので、渡された瓶をじっと見る。
小さな気泡が見える。確かに、水が入っていた。

「…早く帰って腕の痛みを取った方がいいわ」
「!? 何で知って…!」
「マーク、腕痛めてたの!?」
「…大した怪我じゃない。気にするな」

「いや、かなり危険な怪我だと思うけど」

フィディオが口を開いた。ジュリアはフィディオの方を向く。
エドガーが聞き返す。

「何故です?」
「まさか忘れてるとは思えないけど、【ドラゴン・フリーズ】の特殊スキル“超冷却”」
「まずいわよ…4〜5層目の魔族なら1日で治るけど、6層目の魔族である貴方は…」

「特効薬が無ければ腕が使えなくなるわ」