二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.665 )
- 日時: 2011/04/11 17:39
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Dqv4019I)
- 参照: 栄光へのエール!が聴きたい!海外組4人で選手宣誓!!
『眼〜eyes〜』
——I——
「あっ…でもアレを使えば5種類になるわ」
「アレ…?」
ジュリアが口を開き、マークが尋ねる。
「マーク、貴方はPP(パーソナルポテンシャル)スキルを知っているかしら?」
「さぁ…、聞いた事も無いですけど…」
「≪ヴィレネイズ≫に住む凡そ半分の魔族が生まれつき特別なスキルが備えられているのよ。それがPPスキル。私にはあるわ。フィディオとエドガーにもね」
「そうなんですか」
「貴方はまだ開花していないだけかも知れないけれど」
「PPスキル…、私も無いなぁ…」
「サクラ無いんだ」
「悪いですけどPPスキルの存在すら知りませんでした」
「だったら無理もないか」
そう言ってフィディオは『聖剣』を構える。
正式名称『ラヴァンイーザー』。
エドガーも同じく構えるのは正式名称『フェルゼント』。
「ジュリア!どうする!?」
「そうね…、危険だけど剣撃を与えていって頂戴!援護は私が。サクラとマークは【プルトーン・ルシファー】の眼をできるだけフィディオとエドガーに向けさせないようにさせて!」
「行くぞ!!」
ジュリアはまたヴァイオリンを構えなおす。
——≪氷のワルツ≫!!
魔法陣から絶え間無く音符が流れ出る。
ジュリアが急に叫ぶ。
フィディオとエドガーが剣撃を【プルトーン・ルシファー】の翼に叩きこむ。
しかも攻撃を重ねる度にダメージ量が倍増している。
「何かダメージ量が上がってる…」
「それはエドガーのPPスキルね」
「え?」
「エドガーのPPスキル、“聖剣(エクスカリバー)”。聖剣系で攻撃をしている場合のみダメージが一撃前より10%上昇するのよ」
例を挙げてみよう。
例えば、エドガーが相手に100のダメージを与えると、次の攻撃ダメージは110という事だ。
120、130、140と、攻撃を重ねる度に一撃によるダメージが増えていくのだ。
「フィディオのPPスキルは“黄金の剣(オーディンソード)”。聖剣のみならず剣の攻撃全てにおいて、通常より攻撃力が1,5倍になる」
つまり、フィディオがPPスキルを使用しなかった時の相手ダメージが100だったとしよう。
ならば、PPスキルを使用した場合、150になる、という事である。
「私のPPスキルは結構特殊なんだけど…“薔薇の女王(ローズ・クイーン)”。武器も全然関係ないわ。魔法の種類が1種類増えただけ」
フィディオとエドガーが武器系のPPスキルならば、ジュリアの場合は魔法系のPPスキルという事だ。
氷のみならず、どの魔族の魔法にも属さない、≪薔薇≫と言う魔法が使えるのだ。
「まぁ…貴方達も遺伝子によるけどPPスキルが目覚めるかもしれないわね」
「へぇ…楽しみだな〜♪」
「その前に生きて帰れるか…分からないけど」
——≪氷柱のシンフォニー≫!
「フィディオ、エドガー!!一旦下がりなさい!」
一撃食らわせた後に後ろに跳ぶ2人。
そしてジュリアの指令が飛ぶ。
「≪融合魔法≫を試してみましょう」
その時。
<<ドゴオオオォォォォォ>>
「まずい!!≪宇宙爆発(ビッグバン)≫だ!!!」
「伏せろぉぉ———————————!!!!」
フィディオとエドガーが叫ぶ。
そして伏せる5人。
「≪宇宙爆発≫って…何なの!!」
「その名の通り爆発よ、他の層のモンスターとは比べ物にならないくらいのね」
≪宇宙爆発≫が終わったと思えば、【プルトーン・ルシファー】はこちらに飛んできた。
「マークッッ!!!」
サクラが力いっぱい叫んだ。
そう、【プルトーン・ルシファー】の標的になったのはマークだった。
「≪旋風ノ獅子≫!!」
だが、【プルトーン・ルシファー】は特殊スキル“暗黒の渦”で≪旋風ノ獅子≫を吸収してしまった。
マークと【プルトーン・ルシファー】の間に、遮るものは何一つ無かった。
紅色の鮮血が飛び散った。