二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.667 )
日時: 2011/04/11 19:34
名前: 薔薇結晶 (ID: Dqv4019I)
参照: 栄光へのエール!が聴きたい!海外組4人で選手宣誓!!

『眼〜eyes〜』

——J——











「えっ……!?」

マークは一切ダメージを受けていなかった。
だが、ある人物が強大な量のダメージを受けてしまっていた。
絢爛豪華な赤紫の衣装に、流れるような金髪。



「Msジュリア…ッッ!!!」
「ジュリア——ッ!!!」

ドッ、と鈍い音が響いた。
ジュリアが【プルトーン・ルシファー】の攻撃で飛ばされて、壁に衝突したのだ。

「…の……か………、ゆっ……ん…する、なと……った、でしょ……」

がはっ、と吐血しながら何か懸命に言っているジュリア。慌てて3人も駆け寄る。
だが、ジュリアは差し伸べるエドガーの手を振り払って自らの力で立とうとする。
しかし、思ったように立てずよろけるジュリアだが、素早く魔法陣を張る。

張られた魔法陣は、他のどんな魔族が使う物でもない紋様だった。
そして城壁がみるみる建てられていく。

城壁が建ったその直後にドオォォン、と凄まじい音がした。
音のあとに崩れるジュリア。彼女が瞬時に建てた城壁を見て、眼を見開く4人。何が起こったかを把握しきれていないのだ。


「これが…PPスキル…“薔薇の女王”…!!」
「Msジュリアッ、大丈夫ですか!?」

ぐったりしたジュリアを抱え上げて必死に彼女の名前を呼ぶエドガー。
薄ら≪蒼≫の眼が開けられた。

ぶん、とサクラが魔法陣を展開する。
そして腕を突っ込み、何か瓶を1本取り出す。
瓶の蓋を開けて、1枚白い葉をつまんで、ジュリアの口へと入れた。

すると。


「ぅあっ…!!」

ジュリアが眼を大きく見開いた。
そしてゆっくり体を起こす。

「あ、貴女今私の口に何を…」
「『輝きの紅葉』の白です。効いたでしょう?」
「…えぇ、ありがとう。………………って、そんな場合じゃないわ。≪荊の城壁≫も耐久力に自信はないの」

「≪融合魔法≫を一発食らってもらうわ。私が≪薔薇≫で土台をつくるから、その上に魔法陣を重ねて頂戴」


丁度その時に≪荊の城壁≫が崩れ落ちた。




「行くわよッッ!!!」

ジュリアが氷の魔法陣を展開。

「≪スピアシャワー≫!!!」

数多の氷の槍が【プルトーン・ルシファー】に降り注ぐ。

此処からは速さ勝負。
ジュリアは≪スピアシャワー≫を発動直後に巨大な薔薇の魔法陣を展開。
そしてその後にフィディオが氷の魔法陣を展開し、エドガーが水の魔法陣を上に重ねる。
マークが風の魔法陣をその上に展開、そのさらに上にサクラが樹の魔法陣を発動させた。


「≪融合魔法≫———————」

全員有りっ丈の魔力を魔法陣に注込む。


  「「「「「≪レジェンド・クインテット≫!!!!!」」」」」




【プルトーン・ルシファー】もこの強大な魔力を吸収しようと試みるが、“暗黒の渦”は5種類と言う魔法の数を受け止める術は無く。
2種類を吸収しても、他の3種類を吸収できず、【プルトーン・ルシファー】は内部から消滅した。


コロンッ

と、何かが転がる音がした。
5人共その方向を向く。そこにあったのは、瓶に入った黒い液体。

「フィディオ…アレは…」
「あぁ、間違いない。『女神の悪意』だ」
「やったぁ!良かったね!マーク!!」
「あ、あぁ…」

「帰りましょうか。他のモンスターに襲われる前にね」
「えぇ」

「≪ショートカット・フォー≫」