二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.715 )
- 日時: 2011/05/01 15:13
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Y8mt6fGX)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/gran_fenrir/MYBLOG/yblog.html
『眼〜eyes〜』
——T——
「“獄炎”のコツは?」
「集中だ。集中しないと筋がずれる」
「なるほどねぇ…」
「“薔薇の女王”のコツは」
「絶対的な感情よ、感情によって色が変わるし、威力も異なるわ」
「…こっちの方が難しそうだな」
12層目の簡単なダンジョンに着いた。
此処で試してみようという事だ。
後ろには、先ほどの3人。
「此処ってそんな難しい所じゃないよね?」
「最深部まで行ってもCランクですからね」
エミリアの問いにエドガーが答える。
するとアリスが
「来た、【ホワイト・ピーター】だ」
ランクはEの為、楽勝ではある。
「“獄炎”のお手本をやってもらっていいかしら」
「あぁ。いいだろう」
修也は手のひらを上へと向けた。
ゴオオォォオォォオ、と黒い炎は龍の形を成していく。
そして、【ホワイト・ピーター】を一気に焼き殺した。
「…こんなものだ、次は頼む」
「いいわよ」
2対目の【ホワイト・ピーター】はジュリアが“薔薇の女王”をもってして撃退することに。
一瞬で終わってしまったが。
手のひらを【ホワイト・ピーター】に向けただけ。それだけで手のひらから荊が伸びて来て心臓部分を貫いた。
「…いかがかしら?」
「便利だな」
「そうでしょう?」
という事で修也も挑戦してみる事に。
確かに、簡単にできたし、便利だった。
ジュリアも“獄炎”に挑戦する。
形は自由自在に変形できるし、何より、ジュリアにとって使い勝手が良かった。
「…素晴らしいPPスキルね、コレ」
「お前のもな」
「感謝するわ。これ眼の色が変わらないのね」
「確か…体に馴染んだら眼が勝ってに変色するらしい」
「そう」
そうして5人はその地を後にした。
場所は変わって7層目。
「…気持ちいいな、此処って」
「でしょ?6層目の人達は温和な人多いから、そよ風を分けてくれるの」
「いいな、此処は。住みたいくらいだよ」
「……4層目と違って…温かいし」
とそう言った男は≪蒼≫だった。
焦げ茶色の短髪に、大きな≪蒼≫い眼。
紛れもなく、“黄金の剣”のフィディオだった。
「でも、良かったじゃないか。PPスキル、開花して」
「ホント良かった!フィディオのおかげだよ!」
隣の少女は緩やかなウェーブがかかった茶色の長髪。
眼は淡い黄緑。
つい先日PPスキルが開花した、サクラだ。
「しかも綺麗だし!」
「“神桜(ゴッドブロッサム)”は本当に神秘的なスキルだ。もっと使いこなす事が出来ればきっとジュリアも敵じゃないよ」
「そうかな〜…だといいんだけど!」
「≪神聖樹・黄金桜≫!」
一瞬で5m以上に達した樹は、黄金色の、温かい桜が咲かせた。
「こんな幸せな時間がずっと続けばいいのにね」
「そうだな…もっと、こんな時間を過ごせたら、どれだけいいか」
「俺は好きだよ、君の事」
「私も好きだよ?何言ってるの」
ふわっと、黄金桜から降りてきたサクラはフィディオに後ろから抱きついた。
「この世界…≪ヴィレネイズ≫が、縦社会じゃなくなればいいのに…」
と呟いて。
フィディオも返した。
「…≪蒼≫や≪黒≫の寒色系魔族には縦社会を意識するする人が多すぎるからね」
「≪翠≫や≪緑≫、≪黄≫なんて全然なのに…」
「俺はいつまでも、サクラと居られることを願うよ」
「私もずっと、フィディオと一緒に居られることだけ願ってるよ」