二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.769 )
日時: 2011/07/19 20:55
名前: 薔薇結晶 (ID: ..71WWcf)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

『眼〜eyes〜』

——AH——








「奇妙な事もあるのね」

2層目、≪銀河の迷路≫最深部。
此処に、彼女達の家はあった。≪薔薇桜≫の本部(と言っても団員は2人しかいないが)≪ブロッサム・ソーン≫。
ジュリアが魔法陣を見てそう言った。

「どうしたの?」
「“二刀流”と“狙撃手”が何者かによって倒されてたらしいわ」
「…うぇっ!?それってジュリアが前戦った…」
「そうよ。それと何ようぇって」

びっくりしたから、と言う理由らしいが。

「でも何で…」
「それだけじゃないわ。2人を救出した≪知識の宝庫≫の2人が行方不明よ」
「≪知識の宝庫≫が2人も?」
「理由は不明。≪知識の宝庫≫は混乱状態らしいわ」

そう言うと、ジュリアは魔法陣を閉じた。
≪ブロッサム・ソーン≫にジュリアの靴の音が響く。

「少し足を運んでみましょうか」
「マジ!?だって其処って≪無重力の惑星世界≫だよ!?」
「私達のレベルなら中間までならいけるわ」
「え、行くの?マジで行くの?」
「行くわ」

来ないなら此処で待機。と冷酷な声を浴びせる。
行くよッ!とサクラも準備を始める。

準備が終わると家の扉を開けた。
すると、モンスターが一斉に2人の方を向くが、2人は一切動じない。
これが日常風景なのだ。

「サクラ」
「分かってるよ」

【ディディファ・マーズ】がサクラに向かって10体ほど飛んでくる。
サクラは速やかに魔法陣から1本の剣を取り出す。
これは≪天体観測≫の女主人、水無月星夢の『特製武器』で、堕剣シリーズの『ドラゴン・ヴァースター』と言う。
刃は黒でありながら透明感があり、龍の鱗のような彫刻が施されている。星夢曰く「3日間それしかやってなかった」。
そして柄の部分は龍が巻き付いている形のもので、かなり装飾が美しい剣となった。
だが、もちろんそれだけではないのが『特製武器』だ。

「さて、初めて使うけど上手くいくかな?」

と、サクラが言う。
くるりと右手で剣を回す。その後、大きく1回ぐるんと回す。
そして、縦に大きく斬った。

すると、波紋と共に漆黒の龍が現れ、【ディディファ・マーズ】を次々と引き裂いていく。
ものの5秒でその辺りのモンスターは殲滅された。

「中々強力ね、『龍の眼宝』」
「だね!これは使えるよ。10万ミツァは伊達じゃないね」
「『龍の眼宝』自体がSSだもの、当然の価値だわ」

『龍の眼宝』とは、龍の力が宿ると言われる宝玉で、かなりいい物の価値は闇市で100万ミツァと言われる。
だが水無月星夢は基本、材料は自分で集めるのだ。共に働く“紅天”南雲晴矢(バーン)と共に。
だから、『ドラゴン・ヴァースター』は相当な苦労の末の剣と言えるだろう。

「んじゃ、行こっか!」
「そうね。その調子でモンスターを薙倒して頂戴」









一方、4層目。

「まるで見つからないな。2人共」

と、零すのは“黄金の剣”フィディオ・アルデナ。
2人共、と言うのはジュリアとサクラの事だろう。
彼女らは滅多に街に姿を現さない。それに住んで居る所が難関ダンジョンの最深部となれば。

「この間にもサクラは魔力を…」
「どうでしょうね」

と、言ったのは“聖剣”エドガー・バルチナス。

「…どう言う事だ」
「私にはどうもMsジュリアはそんな事をする人ではないと思うのです」
「ジュリアはかなり裏が多いからな。俺はそうは思えない」

確かにそうだ。ジュリアは何かと裏が多い。
そして、自分の考えは必要な時しか表に出さない。
彼がそう思っても不思議ではない。

「邪魔するぞ」

と、急に彼らの前に現れたのは“魔物使い”マーク・クルーガー。
今日は狼のようなモンスターを1匹連れている。

「何だ?そのモンスター」
「10層目の【ボルテック・ウォルフ】だ。名前はヴォルト」
「フィーラでも結構苦労してたヨ」
「??」

と、後ろからやってきたのは。
フィディオとエドガーが「誰だ」と言う表情をしている。

「あぁ、紹介する。≪知識の宝庫≫のディランだ」
「PPスキルは“透明(ステルス)”。ちなみにノブレスランクは≪bishop-s≫だヨ」
「…2人の情報をを見つけたらしい」

「「!!」」