二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.813 )
日時: 2011/08/28 15:49
名前: 薔薇結晶 (ID: QJSI9r3P)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

『眼〜eyes〜』

——AP——








「…、もう限界か…」

「予想よりも早い…」

「あぁッ!?…何て事、あと1週間しかない!!」

「医学的にも彼女を助ける方法が無い…!」

「やっぱりあの体じゃ無理があったよね」

「……タロットは太陽の逆位置。衰退…、」

「…確かに弱り切ってますね…」

「闘いまで体が持つか…?」

「無理がありそう…」

「彼女は生まれつきそうなんじゃないの?」

「そう。彼女は元々魔力の象徴として生まれてるから」

「これは今すぐにでも動かねぇとな」

「まぁ本人から指示が出るまでは動けないけど」

「あぁ…新しい時代も遠くはなくなってきたな」

「そうね…精々持って1週間だと思うわ」


「ねぇジュリア」
「…えぇ、もう動く必要があるわ」



   「このままでは≪金眼≫が死んでしまう…!!」

17人の少女は別々の場所で、一斉に魔法陣を開いた。
その魔法陣が繋がる先は。


—————≪ショートカット・ワン≫—————

第1層目、≪金眼≫の住まう地だった。





17人の少女は黄金色の太陽が照らすその地で、彼女の姿を探す。
≪金眼≫の姿を。

「居たッ!!」

声を上げたのは紫の髪に桃色の眼。仙葉寺鈴蘭。“探索”。

「蘭、何処に居るんだ!?」
「あっちです!300m先に≪金眼≫の反応が…!」

走り出したのは3名。
黒髪に青と黄色のオッドアイ。水無月星夢。“武器職人”。
紫の髪に紅色の眼。咲夜梓美。“人形操り”。
同じく紫の髪に、薄紫の眼。藍原日奈乃。“治癒”。


「風羅ッ!!」

星夢が声を上げる。
≪金眼≫(本名は姫ノ神風羅)は倒れていたのだ。

「おいっ、大丈夫か!?」
「…は、なれ…て…」
「私が治療します!!、風羅さんッ」
「あり…が…と…ぅ…」

「≪病魔退陣(パラドックス・アウト)≫!!」



日奈乃の治療が終わり、≪金眼≫は玉座に腰を掛けた。

「ありがとうございました、おかげで助かりましたよ」

純白から毛先に向かって水色に変わっていく髪。
そして美しい金色の眼を兼ね備えた彼女は、まさに女神だった。

「…でも≪金眼≫」

口を開いたのは金髪にサファイヤの眼。ジュリアだ。
彼女の眼は何かを見抜く様な鋭い眼だった。

「貴女…そろそろ体が持たなくなってきてるんじゃないの?」
「えぇ、精々あと1週間くらいだと思いますよ」
「分かってて…そんな笑顔で居られるのは可笑しいわよ」
「大丈夫です。もう蕾の中で新しい≪金眼≫が育っていますから」
「そう言う問題じゃない」

口を挟んだのは時空未来。

「≪ヴィレネイズ・ゲーム≫の事だ」
「やりますよ、明日辺りから。今からでもいいですが。…ちなみにもう決まってるんですね?」
「あぁ。あとはアンタが創造するだけだぜ」

梓美が答える。

「そうですか…分かりました。ではあと1時間したら始めましょう」





「私の最大級魔法、≪死の遊戯(デス・ゲーム)・ヴィレネイズ≫をね…」