二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナイレ 【薔薇の倉庫】 ( No.837 )
- 日時: 2011/10/10 13:45
- 名前: 薔薇結晶 (ID: Rl7BkXtL)
- 参照: 中間テスト終ったぁ!!色んな意味で←
『眼〜eyes〜』
——AU——
「チッ、身体能力以上過ぎるぜ…」
「化身使やぁどうって事ねぇよ、新米」
剣城に梓美が追いついたようだ。
警戒態勢に入る剣城は片手に堕剣を持っている。
「…さっさと武器を構えたらどうだ」
「もう戦闘態勢には入ってる、心配する事ぁねぇ。さっさとかかって来いよ」
「…悪いが此処で死んでもらおう!!」
ダンッ、と地面を踏みこんで梓美に襲いかかる剣城。
梓美は全くと言っていい程動じない。
剣城が剣を突き出してきた、その時に。
<<キイイイイィィィィンッッ>>
と、甲高い音が響いた。
堕剣と梓美の手の接点から火花が散っている。
「な…ッ!?」
「驚いてんのか、この程度で」
よく見ると、火花の散っているその部分に、異常なまでに細い金属が梓美によって当てられている。
「12の神級武器が1つ、『神舞針』!」
と、梓美が武器の説明を簡単にすると、攻撃に転じてきた。
剣城の堕剣を止めていた左手とは反対の右手で複数の針を投げてきたのだ。ある場所を狙って。
その場所は、剣城の眼球。
それに気が付いた剣城は咄嗟に堕剣を引いてしゃがむ。
「…まぁ悪くない感じだな」
「(恐ろしい奴だ…さすがは元≪五大部署(フィフスセクター)≫の≪黒き鈴を鳴らす者(ブラック・カンパネロ)≫主将…!!)」
「おいおい、≪黒の騎士団≫の主将なんだろ?アタシ等のチームを超えるって断言したのはお前なんじゃなかったのかァ!?」
「チッ、実力は本物か…、だが!!」
「≪アッチェレランド≫!!」
「…!」
後方から遠距離の魔法攻撃。
梓美はしゃがんでかわし、数本『神舞針』を投げる。
「…加勢に来たって無駄だぜ、神童よォ」
「刺客だったらお前や虹彩でも容赦はしないぞ」
「お前等に手ェ抜かれるほどアタシゃ柔じゃねぇよ馬鹿野郎共」
「…行くぞッッ!!!」
10人以上のメンバーが一気に襲い掛かる。
梓美は、左足でくるりと円を描き、其処から炎を出現させた。
「さぁて…虹彩が負ける事はまず無いだろうと考えて、っと…ん?」
のんびりと考え事をしているアズは、周辺に霧が発生しているのに気づく。
少し鬱陶しい物を見るような眼つきに変わったアズは『神舞針』を辺りにばら撒いた。
「≪七色輪廻≫」
すると『神舞針』の7本の色の着いた針が、それぞれの色に輝き始める。
そしてそれを隠すように無色の針が円環を作り出し、7本の針の周りを廻り始める。
「霧野。そんな薄い霧でアタシの視界が塞げると思うなよ。あと神童、視えてるぞ」
「お前がアタシに聴覚塞ぎの魔法となえようとしてんの」
「ありゃ」
「どうするんです!?」
「「慌てるな、条件は揃ってる」」
「≪剣聖ランスロット≫!!」
「おぉ、化身かい。だったら全部、アタシの操り人形にしてやるさっ!!≪舞踊姫アーヴィルコーヴァ≫!」
剣城が≪剣聖ランスロット≫を召喚させた後、梓美は≪舞踊姫アーヴィルコーヴァ≫を召喚。
そしてほぼ同じタイミングで魔法を詠唱し始め、ほぼ同じスピードで詠唱をする。
「≪失われし天使の宴(ロスト・エンジェル)≫!!」
「≪戯曲・白鳥の湖≫!!」
≪剣聖ランスロット≫と≪舞踊姫アーヴィルコーヴァ≫の一騎打ち。
剣を武器とするランスロットに対して、武器は一切持たないアーヴィルコーヴァ。
だが、アーヴィルコーヴァは踊りを、バレエの戯曲の世界を完全再現する化身。
梓美の周りには100を超える白鳥の群れが広がっていた。
「おい後ろ、気ぃ付けとけよ」
と梓美が神童や霧野達に、白鳥の群れを優雅に操りながら呼びかける。
「『神舞針』の攻撃、まだ始まってすらないぜ?」
「うわあぁぁッ!!!」「ぐあぁッッ!!」
「ッッ!!?」
神童が振り返る。
“指揮神”の眼に映ったのは、『神舞針』の≪七色輪廻≫の攻撃を受けている倉間と信助。
「倉間君ッ!!」
「信助ぇっ!」
「≪スワン・ドライブ≫」
梓美がポツリと呟く。
すると猛スピードで白鳥達が剣城に向かって突っ込んでいったのだ。
「く…ッ!!」
ドンッ、とぶっ飛んだ。
だが梓美は攻撃の手を止めない。
「針鼠にしてやるッ、≪神針乱舞≫!!!」