二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FINALFANTASY—オリジナル— 〜白黒の魔術師〜 ( No.16 )
- 日時: 2010/12/21 17:29
- 名前: MILKターボ ◆xyJ9iZcsj6 (ID: QP4Yy5Wh)
[第二幕★卒業テスト編]
第一章 〜A fairy 【妖精】〜
物語は第一幕から七ヶ月過ぎた、俗に言う春うらら、の時期である。
「さ、行ってらっしゃい、サラ!」
ドン、と背中を押すペン(あれ?覚えてるよね?あの人だよ、あの人!!サラの母親!! ←作者の声)。
サラはくるりと振り返ると、
「行ってきます、お母さん」
と言った。ペンは頷くと、
「あなたのお父さんは、立派な白魔術師だったわ。 今は、この世にいないけど_」
と、なみだぐんだ。
「泣かないで、お母さん。 _それじゃあ」
「行ってらっしゃい」
おっはよ〜う、とレーヴェ。 よう、と眠そうにロス。
「やっぱり二人とも、今日は遅刻しないんだ」
「当ったり前だろ!今日は、【卒業テスト】が始まる日なんだから!!」
【卒業テスト】。
読者の皆さんは覚えているだろうか、第一幕の第二章で、卒業テスト期間がある、ということを。
・ ・ ・
それは、四人でパーティを組み、一年間旅をして、生きて学園に帰って来い、というむちゃくちゃなものなのである。
そして、学園。
「_では、出発の集いをはじめるぞ」
園長は、フォッフォッフォッと笑った。
「では、パーティの組み合わせじゃが、白魔術組から一人、黒魔術組から一人、剣術組から二人の、四人じゃ」
_それでは、始め!
園長がそう言ったとたん、サラはあっというまに大勢の人に囲まれた。 まあ、それも当然のことであろう。
なんていったって彼女は、学園一の秀才なのだから。
「ごめんね、ロスと、レーヴェと約束してるから!」
と、サラは御丁寧にも一人一人に謝ってから、レーヴェの元へ向かった。
「レーヴェ!」
「サラ!」
ロスとレーヴェは、手を振った。
「遅いぞ、サラ」
「ごめん。 …で、あと一人どうする?」
「…うーん」
「あ、じゃあ、ガウスト君なんかはどう?」
とレーヴェ。
「…でも、人気すぎない?」
サラの言葉は確かだ。 ガウストは、たくさんの女子に囲まれていた。
「…じゃあ、声をかけてみる?」
「え〜っ、絶対、嫌だ!!!」
「ロス、ガウスト君に負けたのがそうとう悔しかったんだ…」
「うるせえっ。 同情すんなっ」
「お〜い、ガウストく〜ん」
「いやいやレーヴェ、お前、人の話聞いてた?」
「聞いてな〜い♪」
「聞いてるくせにぃっ」
ガウストは、
「あ。 …悪いな、あいつらと一緒にパーティを組むから」
と周りの女子に言ってからこちらに来た。
「ありがとな、助けてくれて」
「これも人助けよ、ね?」
「あ〜、うん、まあ、そうね」
とサラはちらりとロスを見た。
「レーヴェの馬鹿あああ! 俺は、認めな_いでぇっ。 分かったよ、お前も仲間だ」
ロスも、認めたようだ。 …レーヴェにつま先を踏まれたという事も、あるかもしれないけれども。
「フォッフォッフォッ。 フェアリー
皆、パーティを組めたようじゃな。 次に、一パーティに一人、【妖精】を見張りにつけるぞぉ。
『ずる』ができないようにの」
と言うと園長は、園長の隣にある大きなビンにはしごをかけ、登っていき、ビンの蓋を
グイッ、グイッと回して、あけた。
・ ・ ・
すると、光る三十cmぐらいの大きさのなにかがビンの中からふわあっ、と飛び出し、各グループの所に行った。
「その者が、フェアリー_妖精じゃ。挨拶をするとよい」
サラたちの元に来た、フェアリーは。
「はじめまして、リアよ」
「あたしはレーヴェ。天才黒魔術師といえばこのあたし! _なんちゃって」
「わたしはサラ_白魔術師よ」
「俺はガウストだ」
「俺はロス」
「_さあ、出発じゃ!」