二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FINALFANTASY—オリジナル—  〜白黒の魔術師〜 ( No.51 )
日時: 2011/01/02 22:29
名前: MILKターボ ◆xyJ9iZcsj6 (ID: QP4Yy5Wh)

第九章 〜Extinction 【滅亡】〜

「嘘だろ_」
世界一小さい国をして知られている、ローカン国の城は、廃墟となっていた。

この章の冒頭でつぶやいたロスは、サラ達が自分を見ているのに気がついた。
「なんだよ、お前ら、じっと見て_」
三人の顔をよく見てみると、サラは汗を凄くかいていて、レーヴェは涙を流していて、リアは引きつった笑みを顔に浮かべている。 
「んだよ、俺の顔に何か付いてんのか?」
「ロス、後ろ…」
「はぁ?後ろぉ?」
後ろを振り向く_。そこにあったのは、頭に矢が刺さっていて、口から血を流している、半透明の【幽霊】。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 
…ゴン!
ロスの悲鳴と共に、レーヴェの鉄拳が幽霊に下る。

___で。

「いやぁ、驚かしてしまってまことに申し訳ない」
すまなさそうに《たんこぶを頭に付けた》幽霊は言った。
「いや…別に平気ですけど、何でわざわざ、俺達を驚かすようなマネを?」
幽霊は、       
「この城が滅んだ、と聞いて賊が荒らしに来ないかが心配で」
「なーるほど。俺達を驚かして追い出そうとしたわけだ」
「はい」
幽霊はいつの間にか文字通り、小さくなっている。
「それにしたって、これは、魔物の仕業なんですか?」
サラの質問に幽霊は首を横に振って、
「たった一人の、人間の少年による仕業です。
_あ、そうそう、その少年の瞳の色が、あなたと同じ銀色でしたよ」
サラを指差した。

「銀色の瞳?」
「少年?」

幽霊以外の皆の頭には、ガウストの姿が浮かんでいた。
「いやいやいや…まさか」
「ありえるんじゃねーの?アイツならやりかねな_ゴフゥッ」
レーヴェ、本日二度目の鉄拳をロスに科す…。
「ふざけてんじゃないわよ!ガウスト君が、そんな事、する訳ないでしょ!」
「んな事言われても、お前、アイツの事が好_ウッギャァ」
レーヴェの回し蹴りが、ロスの腹にヒットした。

「ま、何にせよ、この手紙は、園長に返さないとね」