二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: FINALFANTASY—オリジナル—  〜白黒の魔術師〜 ( No.85 )
日時: 2011/01/14 20:29
名前: MILKターボ ◆xyJ9iZcsj6 (ID: QP4Yy5Wh)

第五章 〜The village where a pig live 【豚の住まう村】〜

ペルソン城下町を出た三人は、とりあえず近くの村_とはいっても二日ぐらいかかるが_フェルに行く事にした。
フェル_その村はどの国にも属さない、独立した村である。それは、その村があまりに特殊だからだ。
             ピッグ             
 そこに住むのは、“豚族”とよばれる種族。豚族というのは、簡単にいってしまえば【二足歩行のしゃべる豚】。
_彼らは、数百年前に歴史の表舞台から姿を消した。かつて、豚族と妖精、魔法人は共生していた。
しかし、魔法人の滅亡と共に、彼らは姿を消していったのである。文明人による、迫害を受けての事である。
そしてこの村に住むのは、その最後の末裔_という訳なのだ。

「ここが、フェルだって」
「ふーん…それにしても、旅人があたし達以外いないっていうのはどういう事?」
「豚族は当時、魔法人と同じ様に文明人による迫害に遭っていた。彼らが文明人を怨んでいるはずがない…。フェルに行って、彼らの復讐に遭ったら、と考えて旅人達はこの村に寄り付かなかったんでしょうね」
「なるほどな」

「…お前ら、何者だ?」
豚族の一人が言った。
「わたし達は、クリスタルを探している旅人です」
_単刀直入、サラは申し込む。  モン
「ふん、見知らぬ者にそんな大事な物渡せるか」
墓穴を掘っている事に、彼は気づかない。サラは、
「あるんですね?この村に、クリスタルが」
豚族の彼は、何かを言おうとしたが、

「どうしたんじゃ、ミトル。騒がしいぞ_」
老いた豚族の者が言いかけて、
「のわあああああっ!!!」
叫ぶ。
「長老、彼方が一番騒がしいと思います」
冷ややかな目で見られながら長老は、
「まさか、あなた魔法人では_」
コク、とうなずくサラ。ミトルは、口をあんぐりと開ける。
「うそオォォォォォォォォッ!」

フェルの村では屋外宴会が開かれていて、卓上にはごちそうが並んでいる。
「いやーめでたいです。何十年か生きていたが、【二度目】ですよ、魔法人に会うのは」
サラは、【二度目】という言葉に反応する。
「二度目ってどういう意味ですか?」
「実は十年くらい前、サラ殿のお父上がこの村に来ていたんですよ」
「お父さんが…」

「そんな事より_この村の近くに、“風の洞窟”があります」
「そこに、クリスタルがあるんですね」
「風のクリスタルが、その洞窟の奥深くに封印されています。_では、洞窟の案内役にミトルをつかせましょう」

「なんですか?これは」
サラ達の目の前にあるのは、飛空挺。
「風の洞窟は、空にあるんですよ」
「空に?」
「見れば分かるじゃろう。 では、気をつけて〜!」

ぐ、ぐ、ぐ、ぐ、ぐ、ぐ…

みるみるうちに、上昇していく。 
    、、、
「ねぇミート、風の洞窟ってどんな感じなの?」
レーヴェの問いに、
    ミート
「誰が豚肉だ!ミトルだよ、ミトル!ミ・ト・ルだァ!」
「なあミート、風の洞窟って雲で出来てるのか?」
…ロスである。
「お前もかァァァ!!なんでお前等そんなに俺の名前覚えられねーんだよ!人_いや、豚だけど_をいじめて何が楽しいんだぁっ!!」
「すいません、ロースさん。ロス達は、名前を覚えるのが苦手で」
「もう豚ですらないだろうが!つーかお前が一番名前覚えるのが苦手なんじゃねーのか!?」

「…そんな事より、アレですか?」
サラが、【ある場所】に指をさす。
「ああ、アレだ_」

             「アレが、“風の洞窟”だ」

作者の振り返り
 あーなんか長いな…。 ていうか、ミトル…当初の予定では渋いキャラだったのに、いつの間にかお笑いキャラになってる…。