二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【シザーハンズ】銀魂 ( No.11 )
- 日時: 2010/12/19 23:13
- 名前: 牡丹 (ID: JFNl/3aH)
「何処から来たアルか?」
「・・・。」
「名前は?年齢は?」
「・・・。」
何を聞いても無表情なまま無言の少女。
「あー。どうすんだ?」
銀時が神楽に尋ねる。
「そんなん私に聞かれても知らないネ。銀ちゃん、どうにかしろヨ。」
酢こんぶを食べながら銀時に唾を吐いた。
「汚っ」
「まあまあ、とりあえず此処にいるんじゃ駄目なんですか?」
新八が二人を宥めようとするも、すぐ却下される。
「身の上もわかんねー小娘を置いとけっか!!」
それを聞いてた少女は音も立てず静かに立ち上がり、帰ろうとした。
しかし、黒い服を着た二人の男が入ってきて、また逃げるタイミングを逃してしまった。
目つきの悪い黒髪の男と栗色の髪をした男に警戒しながら少女は壁のところに立って様子を伺っていた。
『僕は何故こんなところにいるんだ・・・。』
うんざりしていた少女だが、彼らが帰ったら帰ろうと思った。
「あ、ちょうどいいしお前らこのガキつれてけよ。」
銀時が面倒臭そうに二人組にわかるよう少女を指差した。
「・・・!!」
眉をひそめる少女。
「誰だありゃあ?」
「知らねえよ。だから連れてけっての。」
ジャンプを読み始める銀時に苛立ちを感じ始めた黒髪の男—土方は怪訝な顔をした。
栗色の髪の男—沖田は少女に近づく。
少女が後ずさりした。
少女は真っ黒いコートの中に何かを隠しているようだった。
そんな彼女の態度に違和感を感じ、沖田は更に近づく。
「迷子は新選組が保護しろよー。」
鼻をほじりながら言った銀時の言葉に少女は反応した。
「・・・新選組・・・!?」
彼女のコートを抑える力が強くなったのを沖田は見逃さず、両の手首つかんで少女を抑えた。
「!!」
「土方さん、こいつ刀持ってやすぜィ。」
「っ・・・。」
肌蹴たコートから刀の一部が見える。
忌々しそうに沖田を睨み、手を振り払った。
すぐ無表情にもどり、立ち上がる少女。
「廃刀令・・・。」
ぼそっと沖田が呟くのと同時に靴をつかみ窓から跳んだ。
「な・・・っ!?」
子供が2階から落ちたとその場にいた面々は窓の下をのぞいた。
しかし、少女の姿はなかった。