二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: -ONE PIECE- 月追う兎 \返信200突破!/ ( No.223 )
日時: 2011/03/05 21:30
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

[>Episode55

ピーッと甲高い音が市場に響く。

「ガオォッ!!」
「よっしゃ、サンジ早く乗れ!」
「相変わらずすげえ変わりようだな」

巨大化したチップにまたがり、デイルとサンジはメリー号までの道を急いだ。





所変わって
ここはシャムラーナの海軍駐在所。

「ニーフォス大佐!お呼びでしょうかっ!?」
「騒々しいぞ、カシブ」

部屋のドアを勢いよく開け、入ってきたのは先ほどデイルと別れたカシブだった。

「すみません・・・・・・」

苦笑いをしながらニーフォスの傍らにやってきたカシブ。
そして1つの視線に気付く。

「・・・あの人は確か」
「グレイズ・スバルよ」

そこに立っていたのはスバル。
冷たい視線をカシブに向けていた。

「あなたの娘さんでは?」
「そうだ」
「娘なんて呼ばないで。私はこんな人父親だなんて思ってない」

憎しみをこめた目をスバルはニーフォスに向けていた。

「ふふ・・・ずいぶんと嫌われたようだ」

そのスバルの目をしっかりと見つめたあとニーフォスはカシブに目線を移した。

「カシブ、君にスバルの見張りを頼む。もう1度逃げられてはたまらないからな」
「・・・・・・りょ、了解しました」
「では、彼女を部屋まで送ってくれ」

カシブはニーフォスの部屋をスバルをつれて出た。
そして部屋までの長い廊下を歩きながら恐る恐るスバルに声をかけた。

「君、スバルだっけ?」
「ええ」
「なんか1回ここから逃げ出してすごい騒ぎになったけど」

スバルはふんっと言ってから話し出した。

「あなたもここの海兵でしょう?シャムラーナの海兵はどうかしてるわ」
「なんで?」
「私はあなた達が今までどんなに酷いことをしていたのか知ってるの!こんなのが“正義”だなんて私は認めないわ!!」

声を荒げたスバルを見て、かなり驚いた様子のカシブ。
その様子を見て、スバルは少しハッとしたように小さく言葉を紡いだ。

「・・・ごめんなさい。あなたは、知らないのね」
「え?何を?」

辺りをぐるりと見回した後、スバルが言った。

「部屋で話すわ。今聞かれたらまずい」
「え?え?余計分からなくなったんだけど」

頭の回転が速いほうとは言えないカシブ。
スバルの言うことを全く理解できていないようだった。