二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: -ONE PIECE- 月追う兎* \オリキャラ募集中!/ ( No.24 )
日時: 2010/12/24 15:19
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>Episode11 -名犬チップ-

店の外へ出ると、まだそんなに遠くないところにマールと3人の男たちがいるのが見えた。

「それにしても・・・」

サンジがタバコに火をつける。

「なんでマールさんはあの男たちが近くにいても平気なんだ?」
「ああ・・・あいつら元はマールのダチだったんだ。でもいつしか山賊なんてもんに成り下がっちまってな」

デイルは何やら首にかかる2本の紐のうち、1本をひっぱった。
エプロンに隠れて見えなかったが、現れたのはデイルの手と同じくらいの大きさの貝殻。

≪ピュウッ!!≫

デイルがその貝をくわえ、吹くとかなり高いトーンの音が響いた。

「ワウッ!!」

先ほどデイルたちが出てきたドアから白黒で毛が少しながめの中型犬が姿を現した。

「チップ!マール姉ちゃんがさらわれたんだ。頼むぜ?」
「ワン!」

そしてデイルはもう一度その小さな貝の笛を吹いた。

≪ピピッ!!≫

先ほどとは違う音。
すると、現れた中型犬はみるみるうちに巨大化した。

「うわっ!なんだこの犬?!」
「いいから乗れ!!」

デイルはスルスルとその犬の背にのり、あとの3人も乗るように促した。
それに応えた3人も犬の背に乗る。

「こいつはチップ。おれの大事な相棒なんだ」
「こんな犬、見たことねえぜ?」
「ああ。こいつは珍しい種類で“サイズ犬B”っつうんだ」
「サイズ犬??」
「決まった音で大きさが変わる犬のこと。チップはこの貝笛の音で大きくなる」

デイルが貝笛をルフィに渡す。

「へえ・・・すげえなあ」
「でもおれが吹いた音しか反応しねえんだ。こいつ頭いいから」

嬉しそうにチップの頭をなでるデイル。
チップは走りながら、しっぽを振った。

「ちなみに“サイズ犬S”ってのもいてさ。そいつは決まった音で小さくなるんだ」
「へえ・・・・・・」

ルフィは貝笛をデイルに返し、嬉しそうに言った。

「よおし!チップ!!全速力であの女ンとこまで行ってくれ!!」
「バウッ!!!」