二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: -ONE PIECE- 月追う兎 \返信200突破!/ ( No.289 )
- 日時: 2011/04/30 16:12
- 名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: 7JhaLLwB)
[>Episode61
「むぐっ・・・うぐぅ・・・うぅぅ・・・」
ここは海軍駐在所の中・・・・・・の最高責任者室の近くの倉庫の中。
「むうううっ!!むぐっ!!むぐぐぐ!!」
先ほどこの部屋の中に、何者かに引きずり込まれたデイルは口をふさがれ、体の自由も奪われていた。
なんとか逃げようと必死に抵抗していた。
「デイル、静かにしろ!!」
聞こえてきたのは聞き覚えのある声。
デイルには声の主がすぐに分かった。
「いいか、大声とか出すなよ?」
コクコクと頷くデイル。
そして体の拘束と口に当てられた手が外れる。
「ぷはっ・・・」
今まで少ししか吸えていなかった酸素をたくさん肺へ取り込む。
そして自分を倉庫へ引きずり込んだ犯人をにらんだ。
「カシブ兄ちゃん!どういうことだよ!」
「おいおい、大声出さないって約束だろ?」
はっとして声のボリュームを下げるデイル。
「なあ・・・」
あぐらをかいた兄の足に座り込み、思いっ切り不満そうな顔をする。
「急で悪かったよ。でもまあ、しょうがねえな」
「理由を聞いてんだよ、おれは」
「スバルに聞いたんだ」
その言葉に敏感に反応するデイル。
「スバル?兄ちゃんスバルに会ったのか!?」
「ああ。監視役にされた」
「元気か?」
「ああ。今んとこケガとかはしてねえよ」
優しく笑うカシブの顔を見、ほっと胸をなでおろす。
「よかった」
「いや、よくねえんだ」
「え・・・」
「ニーフォスの野郎、またスバルをここに閉じ込めるつもりだ。秘密を知っちまったから」
「秘密・・・?」
所変わって駐在所の2階。
そこにはゾロがいた。
「あんのアホたち、どこ行きやがった」
先ほどルフィとデイルがもめた分かれ道。
その道をゾロは見事にルフィとデイルが進んだ方向・・・・・・ではなく反対の道を進んでいた。
「ちくしょう。やっぱり一緒に行けばよかったか?」
ブツクサ文句を言いながら歩くと、少し錆びたドアがあった。
中からキャアキャアキャイキャイと騒ぐ声。
「なんだ、あいつらこん中にいるのか」
その騒ぎ声をいつものバカ騒ぎと勘違いするゾロ。
ドアノブを回すとギイィーとやはり錆びた音。
「おい、お前らスバルは見つけたのか・・・・・・・」
「イヤアアアアアッ!!!変態よっ!!!」
「うぶっ!??」
飛んできたのはモップのもじゃもじゃ部分。
その後も雑巾やほうき、ちりとり・・・次々とお掃除用品が飛んでくる。
「なんなのよ、アンタ!!」
「いでっ!ちょっと、何すんだっ」
「それはこっちのセリフよ!!さっさと出てって頂戴!!」
どうやらゾロが入ったのは清掃員のおばちゃんたちの休憩室兼更衣室だったらしい。
おばちゃんの金切り声と掃除用具に、ゾロはその部屋を追い出された。