二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: -ONE PIECE- 月追う兎 \返信300突破!/ ( No.314 )
- 日時: 2011/05/23 16:36
- 名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: 7JhaLLwB)
たびたびチップの存在を忘れて申し訳ない。
[>Episode65
デイルがスバルの部屋に着いたとき、この駐在所に新たな訪問者がいた。
「ウソップ、本当にソラはここに入ってきたの?」
「チップがソラのニオイをたどってきたから間違いないはずだ!!」
「ワンワンッ!!!!」
「でも、ソラちゃんはここにはこないほうがいいって言ってたんだぜ?なんでわざわざ・・・」
駐在所に到着したのは、ソラのあとを追っていたサンジ、ウソップ、ナミ、チップの3人と1匹だった。
「確かにチップの嗅覚は人間の何倍もあるはずだけど、なにぶん雨が降ってるからな。ニオイが分かりにくいのかも・・・」
「バウッ!!」
「うおっ!」
ウソップの言葉に、怒ってしまったのかチップはウソップに思いっきり飛びついた。
「間違いないって言ってるみたいだ!!」
「なんであんたはチップの言ってることが分かるのよ!」
ナミがつっこんだが、ウソップが間違いないと言った瞬間、チップは嬉しそうに尻尾を振りながら走り出した。
「合ってるみたいだぜ、ナミさん」
「そうみたいね」
このとき3人と1匹はルフィとニーフォスが戦っている、最高責任者室に向かって走っていた。
少し経ってからチップが大きくほえた。
「どうした?」
「ソラのニオイと、ルフィとデイルのニオイもするらしい!」
「じゃあこの先に2人も・・・?」
「バウッ!!」
チップがもう一度ほえ、ウソップが顔の色を変える。
「え・・・・・・?」
「どうした、ウソップ!?」
「ルフィが、苦しんでる声が聞こえるって!!」
「うぐあああっ!!!!」
ウソップがそういった直後、叫び声が聞こえる。
確かにそれは、ルフィのものだった。
その声を聞き、走る足を速める3人と1匹。
「ああっ!!!!」
最高責任者室の前には、膝をつき、苦しそうに息をするルフィの姿があった。
その少し後ろには、刀を抜こうとするソラの姿も。
「ルフィ!!!!!」
「うぐぅ・・・ぐっ」
「なんだあれは!!」
サンジが指差す先には狐人間と化したニーフォスの姿があった。
「フフッ、仲間がきたぞ、麦わらァァァッ!!!!」
そう叫び、鋭い爪をルフィに向かって振りかざすニーフォス。
≪ガキィィィィッ!!!!!!!≫
「ソラ!!!」
その爪を、受け止めたのはソラの刃。
ギリッと音が鳴り、空が叫ぶ。
「グレイズ・ニーフォス!!次は私が相手です!」
「ふふん、お前のような小娘が、か?」
サンジがルフィに駆け寄る。
体中に切り傷があり、ボロボロな姿。
まるで、一方的に攻撃され続けたようだった。
「私だって海賊になるんです!親切にしてくださった人くらい、助けたい・・・!!」
「やめろ!ソラ!!!」
「おい、ルフィ!」
ユラリ・・・と立ち上がるルフィ。
ポタリ、と血が滴る。
「え・・・・・・?」
「コイツはおれの相手だ」
「何言ってるの、ルフィ!!もうアンタボロボロじゃない!!」
「まだ・・・・・・」
小さい声でつぶやくルフィ。
「まだ、おれは攻撃できねぇ」
「なんで!?」
「コイツはスバルの父親なんだろ?よく考えれば、大切な家族なんだ。スバルの本当の声を聞かないで、家族を傷つけられねぇ・・・」
その言葉に全員が黙り込む。
否、1人を除いて。
「フハハッ!!ならばスバルがここに現れている時に、すでに貴様は屍と化しているだろうな!!!」
再び、ニーフォスの爪がギラリと光り、ルフィを捉えた。