二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: -ONE PIECE- 月追う兎* \オリキャラ募集中!/ ( No.63 )
日時: 2011/01/19 22:03
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>Episode25

レストランの前に2人が着くと、もうナミとゾロはドアの前で待っていた。
もちろんゾロはたくさんの荷物を抱えている。

「わあ・・・すげえ買い物したんだなあ」
「ったく、お前のせいでおれは損したぜ」

ゾロは早く荷物を降ろしたいのか店の中にズカズカと入り込んでいった。
それに続いてルフィ、ナミ、デイルも店の中へ。

ウェイターに案内され、テーブルに着く4人。

「さて、何を食べようかしら」
「おれは肉!」
「いつでも肉じゃねえか」
「そうかー?」

その後全員それぞれの好きなものを好きなように注文した。
運ばれてきた料理は味だけでなく、見た目にも気を使ったとてもきれいな料理だった。

「こりゃあうまそう!!」

デイルが頼んだのはハンバーグ。
この少年、思考が幼い。

「いっただきまあす!」

デイルがナイフをハンバーグに向けて振りかざしたときだった。

≪ガッシャーンッッ!!!!≫

デイルのハンバーグに向かって割れた酒瓶が飛んできた。
無残にもデイルのハンバーグはぐちゃぐちゃだ。

「ああ・・・おれのハンバーグが!!」
「これはもう食べられないわね・・・」
「残念だったな」
「デイル、かわいそうだな。おれのステーキちょっとやるぞ?」

他の3人はデイルを慰めようと・・・否、なぐさめようとしているのはルフィだけでナミとゾロは意外と冷たい言葉をデイルに浴びせた。

「うん。ありがとルフィ」
「いいぞ!おれにはまだ色々残ってるからな!!」

幼いころと変わらないルフィを見て優しい笑みがこぼれるデイル。
だがその笑みもすぐに鬼の形相に変わる。

≪ガシャンッ!!≫

今度は割れていない酒瓶がデイルの頭に命中。
中の酒を盛大に浴びたデイルはゆらりとイスから立ち上がる。

「誰だよ・・・さっきからおれの食事を邪魔するやつはよぉ・・・」

クリーム色の髪は濡れて黄色に変わり、毛先から滴る酒と殺気でデイルは怪しく見えた。

デイルが見据える先では海賊であろう男たちがケンカをしていた。

「んだあ?てめえもやんのか?」
「よせよ姉ちゃん。あんたみてえなかわいこちゃんが出てきたって意味ねえぜ」

そしてデイルの怒りは頂点へ・・・。

「んだとお!!おれは男だバカヤロウ!」
「バカとはなんだ!!しかも男だったのか!」
「うっせえ!」

自分も参戦しようとすれば後ろからナミの止める声。

「ちょっとデイル、やめなさいよ!お店の人も困ってるし・・・」

デイルがふと横に目をやると、先ほどのウェイターではなく、美人のウェイトレスがおろおろしている姿が目に入る。

「兄ちゃんやるんだろお?」

ゲヘヘと下種な笑いで迫ってくる男たち。
横では美しい女性が困った表情。

デイルの心は揺れる。

「ちっくっしょお!!!」

デイルはダッとドアに向かって走り出す。

「逃げる気か?!」
「追え!!追え!!」

だがデイルはドアの前でピタリと立ち止まり、ドアを豪快に開け放つ。
ドアは最大まで開けられ、ストッパーで止められた。

そしてデイルはもう一度殺気を放つ。

ゆらり、ゆらり、、、

「売られたケンカを買わねえのは男じゃねえ」

ゆらり、ゆらり、ゆらり、、、、

「だがな!美人困らせんのはもっと男じゃねえんだよ!!」
「はぁ?何言ってんだこいつ!!」

男が1人酒瓶を振りかざし、デイルに襲い掛かる。

だが、デイルはその男の服の襟と裾をつかみ、雄叫びを上げる。

「だりゃああああああああっ!!!!」

ブンッとすごい音が鳴り、男は開いたドアから外へと思いっきりとんだ。

「飯食うとこでケンカなんかしねえよ。飯がまずくなんだろ」
「ケンカしてんじゃねえか!」

男のツッコミににっこり笑ってデイルは答える。

「なあに言ってんだよ!おれはゆっくり飯が食えるように邪魔者掃除してるだけだろうが!!」

近くにいた男を先ほどの男と同じように投げる。
その動作を繰り返し、デイルの元へ歩み寄った男たちは全員綺麗に外に掃きだされてしまったのだった。