二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: -ONE PIECE- 月追う兎* ( No.69 )
- 日時: 2011/01/21 21:12
- 名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)
[>Episode26
デイルは手をはらい、ホコリを落とす。
そしてはぁっ・・・とため息をこぼした後、自分の席へ戻る。
「オォ〜デイル、またやったのか」
「今日は優しいほうだぜ」
「全く・・・デイルも他の奴らと大して変わらないのね」
「ひょろいくせに変に力あるんだな」
それぞれの感想を聞いた後、先ほどルフィにもらったステーキを一口でほおばるデイル。
「あの・・・」
ふいに肩を優しく叩かれ振り向くデイル。
すると先ほどオロオロしていた美人のウェイトレスが立っていた。
「お、おう・・・どうした?」
「これ、使ってください」
差し出されたのはかわいらしいピンクのタオル。
「頭・・・お酒で濡れてらっしゃるから・・・」
「ありがとな」
受け取るとタオルはかなりふわふわで心地よかった。
「それと、ハンバーグ、作り直しますね。お代は結構ですので・・・」
「いいのか?」
遠慮がちに聞くデイル。それに笑顔でハイ!と答えるウェイトレス。
「ホント、ありがとな」
「いいえ。私、あの人たちのケンカに困っていたんです。助けていただいて・・・こちらこそ感謝しています」
そう言ってキッチンへ向かった彼女をほんのり赤く染まった顔で見送るデイル。
「へえ・・・デイルって意外とウブなのね」
「はあっ!?なに言ってんだよ、ナミ!!」
ナミはニヤニヤしながらデイルを見る。
「綺麗な人好きだけど、サンジくんみたいにがっつけないタイプね」
「うるせーな!!」
ほんのりだった赤はどんどんリンゴのような色に変わっていく。
「まあ、ラブコックみてえに重症じゃねえからいいんじゃねえか?」
「ゾロまで!!」
ナミとゾロに散々言われ、デイルは顔を赤くしてギャアギャア反論する。
だが、船長のルフィだけがその会話に入れず、ただ取り残されていた。
「うおーい!おれには何の話かさっぱりわかんねえぞ!説明しろ、デイル!!」
「ルフィはガキだからまだわかんなくていいんだよ」
「ガキってなんだ!おれはおめえと同い年だぞ!!」
「精神的にはガキなの」
デイルの答えにルフィの頭の上の“?”マークはどんどん大きさを増していくのだった。