二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: -ONE PIECE- 月追う兎* ( No.81 )
日時: 2011/01/24 22:05
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>Episode30

「いやっ!!デイルっ!!!」

デイルは地面に伏したまま、起き上がらない。
ナミが叫び声をあげ、デイルの方へ行こうとする。

「やめろよ」

ナミの肩をつかんだのはルフィ。
ルフィもまた、唇の端を噛み、何かに耐えてるようだった。

「うるさい!離してよルフィ!!あんなデイルがっ!!」

デイルが倒れる地面には血だまり。
ケケッと笑いながらジャックがナミに言う。

「わりいなあ、お嬢さん。おれのクルーの敵なんでね」

ジャックがデイルの首をつかもうとしたときだった。

「誰がやられたって?」

ゆらりと立ち上がったデイル。血に染まるその顔は怪しげに光る。

「殺しはしねえよ。おれのクルーたちだって死んじゃいねえからな。だが、今回はお前の負け。それを認めりゃおれはこれで帰るぜ」
「おれは負けちゃいねえって」

ニヤリと口の端をあげるデイル。

「ケケッ・・・おめえもそんな風に笑うんじゃねえか」
「うるせえ。おれのは特別なんだ」

ヒュオッという風の音とともにジャックの顔は両側から衝撃を受ける。

「なっ・・・・・・!?」
「有刺鉄線なんて、ご丁寧だな。おれも思ったぜ?」

デイルの足がジャックの顔を挟み込んだのだ。デイルは逆立ちをするように、地面に手をつく。

「おりゃああっ!!」
「ぐっ、ぐわあああっ!!!」

必死に抵抗しようとするジャックだったが、デイルの強靭な脚力にはかなわず、顔面から有刺鉄線にのめり込む。

「ガイコツついてるからあんまくらわねえみてえだな」
「ぷ・・・・・・ぶわはははは!!!!!」

さっきまでとは違う、大きな笑いをこぼすジャック。

「?何がおかしい」
「いや・・・・・・「キャプテーンっ!!!!」

ジャックが何か言おうとすると、先ほどデイルが吹っ飛ばしたジャックの仲間たちがやってきた。

「もういいでしょ?」
「ああ。多分もうこのケンカは終わりだな」
「そのようだな」

ルフィ、ゾロ、ナミの3人もデイルの下へ駆け寄った。