二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: Dグレ×スレイヤーズ 基本Dグレよりです(( ( No.3 )
日時: 2010/12/24 22:23
名前: ふうき ◆qZUCpA/gIM (ID: EHM01iHp)

第三夜.この世界のほうが大変そうである

「へ〜。この世界は科学技術が発達してるのね」
あたしたちは、白いベレー帽がよく似合う室長さん(多分偉い人)に、建物内の案内をされていた。
辺りから、好奇の視線が突き刺さるがあえて無視する。
「ちょっと、話を聞かせて欲しいんだ」
そういって、室長さんは止まる。
目の前には物々しい扉があった。

部屋の中は、それはもう足の踏み場がないほどだった。
ブラウンのはずの床も、書類で真っ白になっている。
「僕はコムイ・リー。話を聞かせてもらうけどいいかな?」
書類の散らばっている、イスに座ってコムイは真剣な表情で問う。
「あー…、いや…」
あたしは小さく呟いて言葉を濁した。
実際、自分でも何がどうなっているのか、分かっていないのだ。
──異世界から来た。なんていっても信じてもらえるわけじゃなし。
だめもとで、ガウリイに視線で問いかけてみるが、彼ははてなマークを浮かべるだけ。
はぁ…。ゼロスでも誰でもいいんでこの状況を打破できないだろうか。
「呼びました?リナさん」
背後で聞き覚えのある声が聞こえた。
まさかと思い振り返ってみれば──
「ゼロス…!」
「こんにちわ」
ニコニコと微笑むゼロス当人だった。
……このニコニコ笑顔がイラツク!
「あんたねぇ!いきなし人送っといて、後からのこのこ現れるとはいー度胸ね!」
「あのー…?」
あ…。忘れてた…。
思わずゼロスをどついてしまったが、この部屋にはコムイもいるのだ。
冷や汗を流しながら後ろを見てみれば、困惑の色を浮かべて戸惑うコムイが一人。
……どうしようか。ホントの事はなすか。
あたしは腹をくくって話すことにした。
扉の後ろに気配があることに気づきつつ──


「ねー。出てきたらどーう?」
話が終わり、あたしは扉の外に声をかけた。
ちなみに、ガウリイは爆睡中である。
「あちゃー。ばれちゃってたさね」
頭の後ろで手を組んで赤髪少年が出てきた。
そのほかにもぞろぞろと。
……あ、ちょっと多いんですけど?!
ざっと十数人。よく、物音も立てなかったものである。
と─、本題本題。
「ゼロスー?」
おねだりをするように、ゼロスに話しかける。
「あのねー…」
「あ、元の世界には返しませんから」
「なんじゃそらー!」
あたしのとび蹴りが見事ゼロスに炸裂する。
「ぼ…僕はこれで」
かすむようにゼロスの体が消えた。



〜第四夜予告!〜
アレンらと教団内をうろちょろするリナ!
しまいにゃ、魔法使ってくれだのあーだこーだ。
朝靄を見つめつつ待て!