二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: Dグレ×スレイヤーズ 基本Dグレよりです(( ( No.4 )
日時: 2010/12/28 21:33
名前: ふうき ◆qZUCpA/gIM (ID: EHM01iHp)

第四夜.どうやらここの方たちは珍しいものが 好きなようである

「けっこー広いのね。この建物」
あたしは白髪の少年アレンと、赤毛の少年ラビに教団内を案内されていた。
……まぁ、ことの起こりはコムイの一言なのだが。
思い出すだけで無意味に「竜破斬ドラグ・スレイブ」を唱えたくなってしまうので、説明は省かせてもらうっ。
チラリッ、とアレンはあたしの表情を伺って──
「リナって魔道士なんですよね?」
「えぇ。それなりに使えるわよ」
問うアレンに、間髪入れるずに答えるあたし。
ある意味、この言葉に間違いはない。
魔族なども入れたら、とうのが前提だが。
「お腹減ったなぁ〜」
ガウリイがなんとも間抜けな声を出した。
とにかく足を踏んでおくことにする。
「ハハハ…。確かにお昼も過ぎてますし食堂行きましょうか」
アレンは苦笑して、食堂まで案内してくれた。
食堂に入ると、あちらこちらに人だかりが出来ていた。
「あそこ──ジェリーさんに注文してください」
アレンが食堂の利用方法を教えてくれる。
そーいや、ラビって子あんまししゃべんないなー…。
ふと、脳裏に浮かんだ疑問に首を傾げつつ注文していくあたし。
「アレンなみさね…」
ラビの小さな呟きは、誰の耳にも届かなかった。
と、思われたのだが辺りから賛同の声が聞こえてくる。
「じゃ!いっただきます!」
あたしは久しぶりの豪華な昼食に、満足するまで食べ続けた。
30分ぐらいしたころだろうか。
周りに人だかりが出来てるのに気づいた。
その視線は──好奇の視線。最初にラビやアレンが見せたものと同じだ。
「さて」
トンッと、机に手をついてあたしは立ち上がる。
「さあて。魔法の練習しようかな〜」
白々しく言い放ってあたしは歩いていく。
「おい」
以外にも、止めたのはガウリイだった。
「お前が魔法なんか使ったら、ここ壊れるんじゃね?」
あたしの周りの人たちの顔が、蒼白になるのが分かる。
「あ、あんたねー!!」
あたしは怒鳴り声をあげた。
「確かに、イライラしてる時とか「竜破斬ドラグ・スレイブ」何発か撃って、ちょっと山の地形変えたりするけどっ!
 それでも、こんな断崖絶壁なところでそんな技使わないっちゅーの!」
「ホントにか…?」
未だにジト目で見てくるガウリイ。
こいつ…。聞くとこだけ聞きやがって。
「あーもう!そんなことしないからっ」
堪忍袋の尾がプッツンしそうなところで、あたしは外に向かって歩いていく。
その、十数メートル後ろをアレンたちがついてきていた。


建物の前にある、スペースにあたしは来ていた。
その周りを──だいぶ遠くだが──ギャラリーが囲っている。
火炎球ファイアーボール!!」
イライラしつつも、力ある言葉を解き放つ。
もち、ギャラリーに余波が行く位の位置に調整している。

ボンッ!

地面に触れた光球は、大きな音を立てて爆発する。
予想どうり、ギャラリーは騒ぎ始めた。
「さて」
すがすがしい気持ちで、あたしはこの場を後にする…。
はずだった。
「すごいですね!」
「他のも見せてくれさ!」
腕をガシッとつかまれて、あれやこれやとおねだりする。
「あ…っ」
ピコーン。
あたしの頭の中で電球が光った!
──ドンだけ壊しても、アレンたちのせいに出来るのではないだろうか?
後ろでは、アレンたちの目がキラキラしている。
「しょうがないわね」
あきれたように呟くと、あたしは呪文を唱え始めた。
その後。リナがどうなったかは知る由もない。



〜第五夜予告!〜
はぁ?!あたしが任務?!
リナはコムイにはめられて、任務に出されてしまった!
コムイ曰く、リナの呪文でAKUMAが倒せるのかということだそうだが…。
欲望に生きる少年たちっていいな…。などと呟きつつ待て!