二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.15 )
- 日時: 2010/12/28 10:38
- 名前: 薔薇結晶 (ID: 8ru7RWNK)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
第67話 「少女ミーシャ」
翌日の早朝5:00。
<<ガチャ…>>
と、宿舎の扉が開いた。
ゆっくり、弱弱しく。
それに気付いたものは居なかった。
??「大丈夫ですか…?」
ジュリア「えぇ、大丈夫よ…。」
ジュリアと、あと1人、誰かだった。
2人は食堂へ向かい、食堂の椅子に座った。
??「手当てしますね…。」
ジュリア「…大丈夫なの?この傷、結構グロいわよ?」
??「がっ、頑張ります…。」
ジュリア「貴女も結構、大人に近づいてきたわね。」
ジュリア自身が言うように、傷口はグロテスクだった。
当然というべきなのか。
だが、彼女は頑張った。傷口を、いつかのアイエルの様に、包帯でぐるぐるにしたのだった。
ジュリア「…お、お疲れ様…。」
??「ふぅーっ…。」
ジュリア「じゃぁ、貴女のお兄さんが起きて来るまで、待っておきましょうか…、ミーシャ。」
ミーシャ「うん!お姉ちゃん!!」
ジュリアを『お姉ちゃん』と慕うこの少女の名はミーシャ。
ルカの小説「君達は私の太陽」を読んでいる方は分かるであろう、この少女の本名が。
ミーシャの『兄』が。
ミーシャ「ねぇ!何かしようよ!」
ジュリア「何を?」
ミーシャ「お姉ちゃんいつもそれだよねーっ…。私、向こうで頑張って百人一首覚えたんだよ!」
ジュリア「あぁ…貴女そう言えば日本の文化に豪く関心があったわね。」
ミーシャ「うん!だから、『しょうくら百人一首』覚えたんだっ♪」
ジュリア「ミーシャ、『小倉』って書いて『おぐら』って読むのよ…。」
ミーシャ「あっ、そうなんだ〜…。よしっ、メモメモ…。」
と言って、紙とペンを取り出して『小倉=おぐら』と書いた。
日本語で。
ジュリア「あと、残念だけど、2人で百人一首は出来ないわ。」
ミーシャ「うん、知ってるよ。『読み手』1人と『捕り手』2人以上、『審判』が最低1人居ないと。」
ジュリア「そこまで覚えたの。」
ミーシャ「だって私の覚え方の順序は【ルール→注意事項→内容】だから。」
ジュリア「そう。将棋はどうかしら。あれなら貴女できたわよね?」
ミーシャ「うん!出来るよ!!…駒と板あるの?」
ジュリア「えぇ、以前アスカとやったからあるわ。」
ミーシャ「よーし…勝負だっ!!」
ジュリア「…………。」
ミーシャ「……………。」
パチンパチンと、駒の音が響く。
間隔は一切ない。ただただ、そんな音が響く。
ミーシャ「あーっ…ダメだ…ヤバイぞコレは…!」
ジュリア「前の手で『二の銀』を打っておくべきだったわね。」
ミーシャ「う〜ん、でも『六の金』打ってなかったらこっちから攻められるでしょ?」
ジュリア「いいえ、『桂馬』があるから攻められないわよ。」
ミーシャ「………うあ〜…、参りましたっ。」
と、将棋を楽しんでいた。
第67話 終わり