二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2 ( No.310 )
日時: 2011/05/15 12:56
名前: 薔薇結晶 (ID: kx1LgPV4)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第92話 「大波乱の決勝戦・後半」






スッと、誰かが席を立った。

マーク「ジュリア?どうしたんだ。」
ジュリア「…喉が渇いたから、飲み物を買いに行こうと思ったんだけど。買ってくるわよ、何が良い?」
マーク「…何でもいい、任せる。」
ジュリア「ディランは?」
ディラン「ミーも何でもいいよ。」

と、その他のメンバーの分を暗記し、自動販売機へ走って行った。






後半が始まる直前に戻ってきたジュリアは両手いっぱいに缶ジュースや缶コーヒーを抱えていた。

ジュリア「落ちる前にさっさと取って頂戴。あと、選手交代がかすかに聞こえたんだけど…誰?」
マーク「あぁ、お前の従兄弟と不動が交代だ。」
ジュリア「あらそうなの。不動君を投入した事で司令塔は2人になったわけね。」

従兄弟が抜けた件に関しては何も言わないんだな、と内心思うマークであった。

ジュリア「コーヒーで良かったかしら。」
マーク「あぁ、ありがとう。」
ジュリア「リトル・ギガントは?」
マーク「まだ…何もないが。」
ジュリア「『まだ』、ね。」


ディラン「…!」
マーク「ディラン?」
ジュリア「! ロココが…FW。」
マーク「……案外驚かないんだな。」
ジュリア「前半のゴールからのダイレクトを見てからだったらそんなに驚く事じゃないわ。」

確かにロココは、前半にゴールからダイレクトで、円堂のいる反対側のゴールにシュートしている。

ジュリア「…(もし、シュート技があるなら、相当なパワーの筈だわ。気をつけなさい、円堂君…)。」


後半開始のホイッスルが響き渡った。

ゴーシュからロココへのパス。
ロココがボールをキープし、不動をあっという間に抜き去る。
だが、吹雪と壁山のダブルチーム、吹雪の“真・スノーエンジェル”に負け、ボールを奪われる。

そして、虎丸からヒロトへのパス。

「“天空落とし”ぃぃいっ!!!」

だが、ウォルターのシュートブロック。
それにも負けず、シュートは突き進む。

GKケーンの出したキーパー技は。

「“ゴッドハンドⅩ”!!」

がっちりと止められた。


マキシがボールをキープ、其処へ鬼道。
一旦ゴーシュにボールを預け、ゴーシュはマキシに再びボールを戻す。

「“エアライド”!!」

鬼道が抜かれた。
マキシはロココの姿を探し、見つけるが、しっかりとマークされている。
ゴーシュにパスを出し、ゴーシュもロココにはパスできず、キートへ。
そして再び、マキシにボールが渡る。
其処で、ロココが動いた。
それを確認したマキシは、綱海を抜き去り、ロココの元へ、ボールを蹴った。
だが、綱海の足がかすかに触れ、ボールの軌道が変わってしまった。

ロココは諦めなかった。
スライディングで、ギリギリボールを取った。

円堂とロココの1対1。


「“Ⅹブラスト”ォォ———!!!」

「“ゴッドキャッチ”!!!」

じりじりと、赤い閃光が押していく。
次の瞬間、ゴールに突き刺さっていた。

ホイッスルが鳴り、歓声が響いた。


ジュリア「やはり、シュート技があった…!!」
マーク「何て威力だ…。」
ジュリア「“レジェンドエクエス”と同等か、あるいはそれ以上あるかもしれない…。」
ディラン「What's!?What do you say now!?」
ジュリア「…まぁ、どちらが強いかは、円堂君が良く分かっているでしょうけどね…。」



そして試合再開。
豪炎寺と虎丸がボールをキープ。其処へ、1つの影が。
不動だった。

そして、ボールを中心にして3人が円を描くように走る。
1つの竜巻が出来、その中に3人が飛び込んで、ボールを上へと蹴り上げた。


だが、GKケーンにより、簡単にキャッチされてしまった。

マキシへとボールが渡るかと思われたが、鬼道がカット。
どうやら鬼道は、マキシが攻撃の起点である事を読んでいたらしい。
豪炎寺へとパスが渡った。

「「「“グランドファイアG2”!!!」」」

「“ゴッドハンドⅩ・改”!!」

イナズマジャパンの代表的なシュートとも言えるであろう“グランドファイア”も止められてしまった。

マキシがヒロトを“エアライドV2”で抜く。ウォルターが“天空落とし”を防ぐ。
リトル・ギガントは、ますます力をつけてきているように見えた。

キートから、不動と鬼道が2人がかりでボールを奪った。

「「「“皇帝ペンギン3号G3”!!」」」

「“真・ゴッドハンドⅩ”!!」

がっちりとシュートをキャッチ。


ジュリア「…凄いわね、どんどん進化していってるわ…。」
マーク「恐ろしい限りだな、リトル・ギガント…。」



そしてまたロココにボールが繋がった。

「“Ⅹブラスト”———ッッ!!!」

「“ゴッドキャッチG2”!!!」


ジュリア「イナズマジャパンもしかり。」

クスクス笑いながらそう言った。
どうして笑えるんだか、と言う表情でジュリアを見ているユニコーンのメンバーであった。



そしてボールは鬼道へ。鬼道からヒロトへ。
吹雪も加わる。

「「「“ビックバン”!!!」」」

「“真・ゴッドハンドⅩ”!!!」


ゴールにシュートが勢いよく入る音がした。

だが。1人倒れている。


マーク「キーパーの奴、倒れてるぞ…!!」
ジュリア「…相当な威力だったんでしょうね…。」

GKにロココが戻った。

2-2、この後の試合がどうなるのか、彼らはまだ知らない。




第92話 終わり