二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン 私と世界の仲間達2最終章始動——! ( No.365 )
日時: 2011/05/28 15:58
名前: 薔薇結晶 (ID: W3aU.Uy/)
参照: http://bluerosebreak.blog.fc2.com/

第7話 「焼けた街で」












オランダのとある街のグラウンド。
其処には、グラウンド以外何も無かった。
以前、『黄色の姫君』の襲撃を受けたからだ。電撃で全てが焼け散ってしまった。
あれから数日たった今も、焼け焦げた匂いが街を包んでいる。

鬼道「テレビで見たが…あの電撃、まさに雷だった。だが…此処までとは…。」
不動「『黄色の姫君』のメンバーは足の骨格とかから殆ど女だって学者サンは言ってるぜ。」

電撃をこの街に落とした奴も女だ、と付け加える不動。
これが女が生み出せる破壊力か、と驚愕するメンバー。

マーク「ジュリアが生きていたらこれくらいの破壊力はあるだろうが…。」
一之瀬「けど今はジュリアは居ない。…破壊力だけだったらジュリアを超えてる。」

神の雷(いかずち)だ、と言う。

シャルソン「時間的には…あと10分ほどだ。ユニフォームに着替えてこい。」

シャルソン監督が口を開く。
皆揃って「はい!」と答える。

シャルソン「…どうします、チーム編成。」
大介「…そうじゃな、まずは様子を見んといけんからな…。」

GKはロココで行こう、と言う。
円堂大介曰く、ロココは分析力もそこそこあるらしい。
そして監督、マネージャーでの作戦会議が始まった。

大介「で、鬼道と不動ならどちらの方が分析上手だ?」
秋「どっちも司令塔としての力は負けてません。」
シャルソン「だったら2人を温存しよう。序盤はチャンスウを司令塔として起用する。FWは…。」
シオン「恐らく複数では敵陣に侵入しずらいと思います。1人でシュートを打てる選手がいいかと。」
マリ「だったら…豪炎寺君とか。」






10分と言う、短く、長い時間が過ぎた。
そして、街に一陣の風が吹いた。
グラウンドの真ん中には、緑のフードを被った『エレメントロスターズ』の1チーム。

「我らは『緑の狩人』。人間よ、我らの挑戦に受けて立つか?」

『緑の狩人』。今まで襲った街の数は50以上に上る。
其の50以上の街の緑を、植物を、悉く奪ってきた。
問いに答えるは、円堂大介。

大介「受ける!」

「ふっ…哀れな。まぁ…自ら滅びると言うならそれでよかろう!!」

<<バサッ>>
と、『緑の狩人』は緑のフードを脱いだのだ。
今まで、一度として脱がなかったそれを。

そしてそれと同時に、グラウンド周辺にある変化が起きた。
一斉に、荊が伸び、緑の薔薇が咲いた。

だが、リトル・クラウンのとある2名は、別の事で驚愕していた。

アフロディ「…チャンスウ、彼女は…。」
チャンスウ「そうですね…。間違いないでしょう…。」

その声を聴いたメンバーは、『緑の狩人』の方を向いた。
中でも、2人の言っている事が分かるメンバーと、分からないメンバーが居た。
だが、彼は分かった。

マーク「っ!! お前は…!!」
???「あぁ、君…。蒼薔薇の契約者。いや、元、か。」
チャンスウ「知ってるんですね…?彼女を。」
マーク「あぁ。」

「念の為、自己紹介をしよう。私の名はスーラン。」

            「スーラン・グリーンローズだ。」

スーランだ。
韓国の『神眼の緑薔薇(しんがんのりょくばら)』と呼ばれる天才弓道選手。
だが、全身に黒い、荊の様な刺青に近いものが描かれている。

アフロディ「グリーンローズ?君はキム・スーランじゃないのかい?」
スーラン「その名は捨てた。私は最早人間ではない。」

そして、スーランは言った。


「始めよう、この街の緑を賭けての試合を。」






第7話 終わり