二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: とある科学の超電磁砲 -多重偽善(デュアルフォックス)- ( No.2 )
日時: 2011/01/03 21:48
名前: リディネス ◆AgzizSqAPg (ID: cebg9jtM)
参照: あけましておめでとうございます(^^)

第二話 「永遠は絶対に無いものであり、記憶と共に無くなって散る」



「能力……ですか。」
医者が不思議そうな面持ちで、もう一人の医者の顔を見る。

医者は医療関係に関しては知悉。
全てを知っているのかもしれない   ——————理解とはまた違い。
医療に関するミスは全て民間人の範疇から瞞しているのだろう。
くだらない医者達の考えが、人の命さえも軽々とこの世から消え失せるのは誰も知る由も無かった。
そして今度の被害者はこの彼女  安藤 絵美になろうとは。

「ええ 能力ですよ ……最近ニュースになっている能力。」
もう一人の医者がそう自分の知識をひけらかして自己満足に浸っている所を想像すると吐き気がする。

親は自分の息子娘の命を寵辱している。
もはや、命とは扱われない範疇にまで達するのは周りだけ。
ふざけた考えが世間に広まっているという事を考えてみろ。

自分だけ助かれば良い。

誰も自分が傷つくのは嫌だ。
誰かが酷い目にあっても我関しない。

誰だって自分が可愛いんだ。

 「ニュースになっているのか… しかし治す手立てが今の所思いつかない 
 …世間から隠匿する為、医療ミスという事でこの彼女を助けるという事はやめるか?」


これが最悪の事態   所謂惨事の幕開けだった。
この男は自分自身で、悪魔の門の扉をその手で開けたのだ。


「ええ。」


そして地獄が始まるとは誰も予想していなかっただろう。