二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 小さく、咲き誇る。(デュラララ!!) ( No.14 )
日時: 2011/01/04 10:28
名前: てと (ID: slitpE5G)

No.10 「終わりを告げるわけではなくて」


 音 音 音。 メロディが 音が  電子音から  和音が  音が  ハーモニーを
音音音音 音音音音(省略)

「音、か」
「音だらけだな」

先ほどのほのぼのとした空気は一転、今は音だらけの不気味さを感じる。
これはダラーズの集会であり、敵—矢霧波江達—をただ見つめろというメールが送られてきた。

「ある意味、怖いね?」
「笑ってんな。何つーか、俺が中心に居たら怖ェよな」

ふふっと何処か楽しそうに笑む亜美と、呆れる静雄。

「シズちゃんでも怖いものはあるんだね」
「悪ィかよ」
「ううん」

くすくすと笑いながら言葉を紡いでいく亜美に静雄は溜息を吐きつつも相手をする。
傍から見れば、仲の良い兄妹だと思われるだろう。容姿は全然似ていないが。

「…俺はもう寝るとするよ。眠いし。じゃあね」

高校1年なのだが、バイクを走らせて亜美は新宿へと帰っていく。
静雄はそれを見送りつつ、自分も帰るかと集団に背を向けた。



「凄いね?」
「うん。…ってか、アヤは創始者の—…」
「しぃっ! メールはミカド兄が送ったんだし」
「そっか」

こそこそ、と話す二人の会話は、誰が創始者かがすぐにバレてしまうような会話をしているが、人が居ない所なのでバレる事は無かった。

「まあ、これから面白いことになりそうだよ? 亜美ちゃんの恋愛模様とか、美加さんの恋愛模様とか!」
「亜美に好きな人居るの!?」
「へーわじまさん」
「ああ、静雄くんですか。…ってえ!」
「まあ、ガセかもしんないけど」

後はそんな会話をしながら二人で笑う。

「ってか私の恋愛模様って…」
「美加さん、好きな人居るんでしょ?」
「もうっ! アヤこそ、正臣くん好きなんじゃないの!」
「ぎゃああすっ! 何故それを!」
「…五月蝿いけど、二人とも」

顔を真っ赤にさせる二人と、淡々とした言葉を投げかけるバイクに乗った亜美。二人はやっと落ち着く。

「ふうん、アヤは紀田が好きなんだね?」
「っう…亜美こそ平和島さん好きじゃん!」
「なっっ…!」

そしてまた言い争いに。
これは夜が明けるまで続いたとか、……続かない、とか…


(非日常はまだ)(終わりを告げてなくて)